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U-22代表候補でも守備力示すCBチェイス・アンリ。次の練習試合は「ヘディングで決めたりしたい」

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U-22日本代表候補の高校生CBチェイス・アンリ(尚志高)は次戦でヘディング弾を狙う

[10.6 練習試合 U-22日本代表候補 5-0 横浜FM Jヴィレッジスタジアム]

 U-22日本代表候補は練習試合でCBチェイス・アンリ(尚志高)、右SB中野伸哉(鳥栖)、MF甲田英將(名古屋U-18)の高校3年生世代の3選手が先発。アンリが最終ラインで強さを発揮して相手をねじ伏せるように守るシーンがあったほか、中野が攻守両面で質の高い動きを見せ、甲田も鋭い縦への仕掛けからシュートを放つなど特長を発揮していた。

 最初の交代カードとして出場し、ドリブルからの左足シュートなどを見せていたMF中村仁郎(G大阪ユース)含めて各高校生選手が勝利に貢献。中でもU-17世代の逸材DFアンリはすでにパリ五輪世代(U-20)の代表チームへ定着しているが、U-22世代4選手を加えた今回も能力の高さを発揮している印象だ。

 本人は1対1などで「負けていなかった」。また、最終ラインの中央でコンビを組んだCB角田涼太朗(横浜FM)も、「守備範囲だったり凄く広くて、自分としてもやっていて凄く安心感があった」と称賛する内容。人を見ながら、ゾーンを守る動きも上達し、安定感も徐々に高まっているDFは、ファウルで止めてしまうようなシーンがあったものの、無失点で約75分間を終えた。

「ビビってやっても意味ないんで、しっかり自分の意見を持ったりして上手くならないといけないと思います」と語るアンリは、年上の選手たちの中でも自分から発信する回数を増加。欧州クラブへの練習参加でコーチングの大切さを学んで帰国したCBは、周囲にどう動いて欲しいか伝えながらプレーしている。

 ビルドアップ、フィードの質をもっと上げなければならないと実感。以前よりもレベルアップしていることは間違いないが、「自分で映像見ると、ここに出せたなみたいな、本当に全然納得していないです」と首を振る。

 ただし、U-17日本代表に初招集され、合宿期間中に周囲も驚くほどに進化した昨年2月のJENESYS2019 青少年交流大会をはじめ、毎回の代表活動を成長に繋げているアンリ。元日本代表DFの内田篤人ロールモデルコーチに「海外のCBとかどんな感じかなとか今度聞こうと思います」というDFは今回も“少しでも上手くなって”チームに戻ることを考えている。

 大きな注目の中で挑んだインターハイは無失点に抑えながらもPK戦で敗れて初戦敗退。活躍できなかったことを悔しがっていたDFは“飛び級”で招集されているU-22日本代表候補での活動から改めて実力を証明していく。

「海外には18歳で活躍している選手とかいて、自分、こういうところでもっと普通にやらないといけない」。

 10日までの合宿では、9日に全日本大学選抜との練習試合が組まれている。「代表とかで結果を残せている部分があまりないので、大学選抜との試合でヘディングを決めたりしたいです」。成長し、結果も残して今回の活動を終える。

(取材・文 吉田太郎)

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