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サウジ戦の“セルフジャッジ”に森保監督「選手たちに笛が鳴るまで続けようと伝えた」

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 日本代表森保一監督が11日、カタールW杯アジア最終予選オーストラリア戦の前日会見で、サウジアラビア戦で散見された「セルフジャッジ」に言及した。試合後、選手たちには振り返りのミーティングで注意喚起したという。

 象徴的だったのは後半4分のピンチ。日本は中盤でMF柴崎岳(レガネス)がボールを奪われると、主審に抗議を行う間に数的優位でペナルティエリアに侵入され、FWアブドゥルラフマン・ガリーブの決定的なシュートにつながった。この場面はGK権田修一(清水)が神がかり的なセーブで阻んだものの、ここから失点までの劣勢が決定づけられたワンシーンだった。

 森保監督は就任当初から選手たちにホイッスルが鳴るまでプレーすることを要求してきており、セルフジャッジは課題が残る行為。オーストラリア戦前日会見の質疑応答でも、報道陣からこの問題に関する質問が向けられた。

 すると森保監督は「われわれが活動するコンセプトの中で、選手たちには『笛が鳴るまでプレーを続けていこう』ということはこれまでも伝えてきた。しかしながら活動の間が空いてしまったことで、選手たちは少し意識が薄れるところはある。試合の中で時々セルフジャッジをして、審判にアピールする等々のところがサウジアラビア戦で出てきてしまったと思っている」と指摘。「サウジアラビア戦の試合の振り返りのミーティングで、選手たちには『セルフジャッジはやめよう、笛が鳴るまで続けよう』と伝えた」と明かした。

 セルフジャッジの防止に関しては、アジア杯準決勝のイラン戦でMF南野拓実が相手に倒されてもプレーを続け、決勝ゴールにつながった成功体験がある。また指揮官はセルフジャッジをしない振る舞いに“日本人らしさ”も見出しているようだ。

「もちろんわれわれは勝つために戦っているし、われわれを支援、応援してくださっているサポーターに勝利を届けることがとても大切だと思うが、試合の結果は絶対的なものではない。内容の部分ではわれわれの試合を見てくださっている方々、応援してくださっているサポーターの皆さんに日本人らしく、日本代表は戦ったと思ってもらえるような戦いをしたい」。

 そう語った指揮官は「指摘されたようなこと(セルフジャッジ)ができるだけないように、チーム一丸となって最後まで粘り強く戦い抜く、ひたむきに戦い抜くことを実行してもらえるようにしたい」と答えた。

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