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日本代表の変化を語る内田篤人氏「何かを変えて結果が出るより、結果を出してチームが変わるほうが早い」

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テレビで解説を務めた内田篤人

[10.12 W杯アジア最終予選 日本2-1オーストラリア 埼玉]

 日本代表は12日のW杯アジア最終予選でオーストラリアに2-1の勝利。最終予選2勝目を挙げた。自身も日本代表で戦ってきた内田篤人氏は、テレビ朝日で解説を担当。試合後には同志たちにエールを送った。

 1勝2敗で崖っぷちに立たされた日本。グループ首位のオーストラリアから先制点を奪うも、その後追いつかれてしまう。しかし、終盤にオウンゴールを誘発して勝ち越しに成功。接戦を制し、勝ち点3を手にした。

 極度の緊張感の中で行われたホーム戦。しかし、内田氏はそれが選手たちに良い刺激になったとコメントする。「追い込まれたからこそ、みんなが一枚岩になったというか、チームがひとつになれたチャンスだと思うんですね。ここで結果がひとつ出たっていうのは、次につながりますし、まだまだ戦いは長いですけど、チームとして光が出てきたんじゃないかと思います」とそこで手にした白星を称えた。

 その勝利の引き金となったのはA代表3試合目、初スタメンとなったMF田中碧だった。前半9分に値千金の先制ゴール。今夏には東京オリンピックを戦った23歳について、内田は「きょう得点を取った田中選手は初スタメン、初ゴールですけど、こういった若い選手がオリンピックを経てA代表にどんどん出てきています」と目を細める。「日本のサッカーのこれからを含め、絶対にW杯に出なきゃいけないなと思っています」と改めて日本代表のW杯出場を願った。

 出演陣からは内田の本音を聞き出す質問も。1-1で迎えた終盤にどんな心境だったかについて、内田は「正直、最後の最後どちらかにチャンスがあると思った。それをどっちがモノにするか、とは思っていました」と答える。「それを決めたのが日本だったので、勝つことにつながったんじゃないかと思います」と引き分けではなく、決着は予想してたようだ。

 W杯での躍進以上に、壁が高くなっているアジア予選。内田は自身も参加した2010年南アフリカ・ワールドカップを振り返る。

「南アフリカのワールドカップの前、チームはやっぱり勝てずに現地入りしました。そこでチームとしてひとつになったんですね。色んな評判、評価ってあると思うんですけど、それって逆にチームがひとつになるチャンス。今日そういった結果がひとつ出て、変われるチャンスになったんじゃないかと。何かが変わって結果が出るというよりは、結果を出してチームが変わるほうが早い。そういった意味では、勝ち点3以上に価値のある勝利だったんじゃないかなと思います」

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