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FW坂本一彩先制弾!FW福田師王は60m超のスーパー弾含む2発!U-18日本代表候補が3-3ドロー

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前半31分、U-18日本代表候補はFW坂本一彩がGKをかわして先制点

[11.17 練習試合 U-18日本代表候補 3-3 横浜FM JFA夢フィールド]

 03年生まれ以降の選手で構成されたU-18日本代表候補が17日、横浜F・マリノスと練習試合(45分ハーフ)を行い、3-3で引き分けた。

 U-18日本代表候補は立ち上がり、MF福井太智(鳥栖U-18)の配球などからMF永長鷹虎(興國高)とMF山崎倫(大宮U18)の両翼の仕掛けやコンビネーションによる崩しを繰り出し、永長や千葉がシュート。また、連動した奪い返しでベンチからの称賛も受けていたU-18代表候補は、FW南拓都とCB平井駿助を除き、ユースチームや関東学院大、興國高の選手で構成された横浜FMを攻守で押し込んだ。

 だが、序盤を過ぎると、横浜FMがボールを支配し、主導権を握る展開に。U-18代表候補は高い位置で奪い返すことができず、押し込まれる時間が長くなった。それでも、相手のクロスや崩しにゲーム主将のCB田中隼人(柏U-18)やCB菊地脩太(清水ユース)が対応。ゴール前に入ってくるボールを的確に跳ね返していく。

 なかなか攻撃する時間を増やせずにいたものの、31分に自陣中央からドリブルで持ち上がった山崎がスルーパス。抜け出したFW坂本一彩(G大阪ユース)がGKをかわし、体勢を立て直してからの右足シュートで先制点を挙げた。

 だが42分、横浜FMのコンビネーションによってPAの守りを割られ、最後は左SB小菅颯士(関東学院大)に左足で同点ゴールを奪われた。その直後には右サイドを永長と右SB尾崎優成(神戸U-18)で崩し、千葉が右足で狙ったが、オフサイド。1-1で前半を終えた。

 後半、メンバー半数を入れ替えたU-18代表候補は6分、カウンターからFW福田師王(神村学園高)のパスで永長が抜け出してPAへ侵入。だが、打ちきれずにチャンスを逸すると8分、サイドから崩され、FW村上悠緋(関東学院大、23年横浜FM加入内定)に勝ち越し点を奪われた。

 だが、U-18代表候補はU-17世代から“個人昇格”している福田が得点力を発揮する。12分、右サイドでの連動した崩しによって、MF藤原健介(磐田U-18)がハイサイドへ抜け出す。そして、藤原の鋭いクロスを福田がダイビングヘッドで合わせて同点に追いついた。

 横浜FMは20分、MF狩野海晟(関東学院大)のゴールで再び勝ち越し。前半から相手ボールを奪いきれずにシュートまで持ち込まれていたU-18代表候補は、ここでも決められてしまう。だが、31分、自陣中央でインターセプトした福田がセンターサークル手前から右足で超ロングシュート。これが前目のポジションを取っていたGKの頭上を越え、ゴールネットへ吸い込まれた。

 前半から相手GKのポジションの高さをチェックしていたという福田のスーパーゴールで3-3。一気に逆転を狙うU-18代表候補は交代出場のMF北野颯太(C大阪U-18)がファーストプレーでPAへ切れ込み、36分には左サイドへ抜け出した福田が強引に勝負する。DFを振り切り、角度のない位置から右足シュート。これを止められてしまうなど勝ち越すことはできなかったが、各選手が良く声を掛け合うU-18代表候補もGK木村凌也(横浜FMユース)中心に4点目を許さず、引き分けた。

 U-18代表候補は今回、合流日の異なる選手もいたため、チームをセパレ―トする形で編成。この日はU-20日本代表候補歴を持つMF吉田温紀(名古屋U-18)らが出場しなかった。また出場時間にも長短があったが、大岩剛監督は「チームをひとつに向かわせることについては一定の評価をしています」。

 23年に開催されるU-20ワールドカップへ向けて、チームは高い基準設定。同時に「“個人昇格”を目標として掲げている」(大岩監督)。今回はU-17世代から6選手が“個人昇格”し、指揮官から「遜色なくプレーしているし、中心としてプレーしている」という評価を得ていた。

 10月のAFC U-23選手権予選には、U-18世代からMF松木玖生(青森山田高)}とMF甲田英將(名古屋U-18)、MF中村仁郎(G大阪ユース)、そしてU-17世代のCBチェイス・アンリ(尚志高)がU-22日本代表に選出され、ゴールを決めるなど活躍。MF山根陸(横浜FMユース)は「ついこの間まで一緒にやっているメンバーが選ばれている。刺激悔しい気持ちはあった」と語っていたが、才能たちは代表チームでも競争。「チームに戻って成長して(また代表チームに)来れば」と山根がいうように、U-18代表候補選手たちは代表チームで得た課題を所属チームで改善しながら、世界で戦える強い個とチームの形成を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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