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青森山田の“高体連最強ボランチ”MF宇野禅斗、町田内定選手としての「自覚」も持って学びのU-18代表活動

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U-18日本代表候補MF宇野禅斗(青森山田高)は後半途中から出場し、試合を引き締めた

[11.17 練習試合 U-18日本代表候補 3-3 横浜FM JFA夢フィールド]

 今月9日に来季からの町田ゼルビア加入内定が決まってから、初となる年代別日本代表候補合宿(11月12日~18日)。MF宇野禅斗(青森山田高)は17日までの活動について、「(11月9日に)会見してから町田ゼルビアの選手なんだという、山田の生徒であり、町田の選手なんだという自覚が凄く自覚が出てきている部分だったので、今回代表に呼ばれて町田の選手としてやるという心持ちとしては、凄く良いメンタル状況で取り組むことができていると思います」と振り返った。

 昨冬の全国高校サッカー選手権で目覚ましい活躍を見せ、日本高校選抜やU-18日本代表候補選出。今年はプレミアリーグEAST首位、インターハイ日本一のチームでハイパフォーマンスを続けている“高体連最強ボランチ”だ。

 2度目のU-18日本代表候補選出となった今回、14日の関東大学選抜戦では、青森山田のチームメートであるMF藤森颯太の折り返しからポスト直撃のシュート。この日はわずかな出場時間だったものの、MF安部大晴(長崎U-18)と声を掛け合いながらバランスを整え、試合を引き締めた。

「周りの選手を使ったり、ポジショニングはこの合宿でもできていると思っています。(自分の良さをどう出すか考えながらプレーする中で)ボールを動かす部分や戦術の部分では収穫のある合宿になったと思います」。また、ピッチ外では初招集の藤森ともコミュニケーション。「(藤森はピッチで)彼らしくやっていたと思う」というように、青森山田の代表として参加した合宿で学びながら、揃って持ち味を発揮することもできたようだ。

 大岩剛監督は宇野や藤森の招集理由について、「プレミアEASTで印象的なパフォーマンスをしているのが招集の理由です。プレーレベルはこの年代の見本となるべき基準だと思う」と説明する。ピッチで力強さや柔軟性といった青森山田の良さも表現したという宇野と藤森は、個人としてより上を目指すこと、また青森山田での高校年代3冠(インターハイ、プレミアリーグ、選手権)へ挑戦する。

 合宿中の15日には全国高校サッカー選手権の組み合わせが決定。優勝候補筆頭という評価を受けているが、宇野は「目の前の一試合一試合を常に考えながら、その試合で青森山田らしいサッカーができるかが大事。周りからの声に惑わせれずにやっていきたい」と語った。

 個人としては、青森山田のサッカーに加え、年代別日本代表チームや町田のサッカーに順応し、その上でボール奪取力や読みの部分、展開力などの良さを発揮していくことが必要となってくる。

「こういう代表や町田ゼルビアの動かすサッカーを自分もしていかないといけない。戦術理解とかアイディアで未熟だと思う」と語るボランチは今まで通り、足元を見つめながら学ぶことを続け、一つ一つ積み上げていくだけ。そして、U-18世代からU-22日本代表に入って活躍をしている選手たちに肩を並べ、追い越す。

(取材・文 吉田太郎)

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