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大迫が先制PK!伊東は3戦連発! 森保J、主軸CB不在も中国破ってB組2位キープ

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MF伊東純也(ゲンク)が最終予選で3試合連続ゴール

[1.27 W杯最終予選 日本2-0中国 埼玉]

 日本代表は27日、カタールW杯アジア最終予選第7戦で中国代表と対戦し、2-0で勝利した。前半にFW大迫勇也(神戸)が先制のPKを決めると、後半にはMF伊東純也(ゲンク)の3試合連続ゴールで追加点。守ればほとんどシュートを許さず中国攻撃陣を抑え込み、W杯出場圏のグループ2位を守った。

 日本は今回の活動でDF吉田麻也(サンプドリア)、DF冨安健洋(アーセナル)の主軸CBコンビに加えて、ジョーカー起用で高いパフォーマンスを発揮していたMF古橋亨梧(セルティック)、MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)が不在。それでも昨年10月から始めた4-3-3の新システムを引き続き採用し、3か月ぶりのホームゲームに臨んだ。

 GKは権田修一(清水)が務め、最終ラインは左からDF長友佑都(FC東京)、DF谷口彰悟(川崎F)、DF板倉滉(シャルケ)、DF酒井宏樹(浦和)。谷口と板倉はいずれも最終予選初出場となった。中盤はMF遠藤航(シュツットガルト)、MF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタクララ)の3ボランチ。ウイングは左がMF南野拓実(リバプール)、右が伊東で、トップには大迫(神戸)が入った。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合は立ち上がりから日本が主導権をキープ。3ボランチがかわるがわるに立ち位置を取り、4-2-3-1でマンマーク気味に構えてきた中国守備陣を撹乱した。前半6分には、酒井のスローインから伊東が背後を取り、専門コーチを招聘して取り組んできたセットプレーでも見せ場を創出。同8分には、酒井のシュート性のボールを収めた大迫が惜しいシュートを放った。

 そうして迎えた前半14分、日本が先手を取った。左サイドを起点にした攻撃から守田の縦パスが遠藤に入り、酒井がつないで伊東が右サイドを突破。伊東のクロスがDFワン・シェンチャオのハンドを誘ってPKを獲得すると、これを大迫がゴール右隅に突き刺した。大迫は昨年9月の中国戦に続いてのゴール。またしても伊東のお膳立てから先制点が生まれた。

 その後も日本がボールを握り続け、ハーフコートゲームを展開。前半20分には伊東が右CKをマイナス方向に蹴り出し、南野がシュートを狙う。同25分にも伊東の左CKからニアに飛び込んだ酒井がヘディングシュート。いずれも枠を捉えることはできなかったが、次々に狙いのあるセットプレー攻撃を繰り出した。

 ところが追加点はなかなか生まれない。前半28分、南野のスルーパスに抜け出した大迫のシュートがGKイエン・ジュンリンに阻まれると、同30分には田中の力強い縦パスからカウンターを試みたが、大迫のクロスは相手DFがブロック。同38分、田中の縦パスを守田がヒールでつなぐも、南野の決定的シュートは相手DFに防がれ、多くの決定機を作った前半を1-0で終えた。

 後半も日本が一方的にボールを保持し、中国は防戦一方。それでも1分、ショートCKからの南野のクロスが相手にブロックされ、4分の攻撃では酒井のクロスに伊東が反応するも角度のないところに追い込まれる。5分、田中の斜めのパスを受けた大迫の左足シュートもGKに防がれ、序盤の攻勢は不発に終わった。

 後半12分、左サイドに開いた田中の振り向きざまのパスが遠藤に入り、ここから伊東が右サイドを抜け出すも、折り返しに反応した大迫のシュートは大きく枠を外れる。ここで森保一監督は最初の交代を実施。同13分、シーズン開幕前でコンディションを上げている最中の大迫と長友を下げ、FW前田大然(セルティック)とDF中山雄太(ズウォレ)を入れた。

 すると後半16分、さっそくこの交代策が功を奏した。前田の裏抜けで相手のクリアボールを誘い、左サイドでスローインを獲得すると、中山のクロスに右の大外から伊東が反応。強烈なヘディングシュートを突き刺した。伊東は昨年11月のベトナム戦、オマーン戦に続いて最終予選3試合連続ゴール。森保ジャパンの攻撃を牽引する活躍を見せている。

 その後は中国がやや攻勢を強め、後半25分には途中出場MFウェイ・シーハオの直接FKがゴール左をかすめる。中国のファーストシュートに対し、日本は壁が割れる危険な対応をしてしまった。同28分、森保監督は遠藤を下げてMF久保建英(マジョルカ)を投入。システムを4-2-3-1に変更し、久保はトップ下に入った。

 後半34分、南野からのパスを受けた久保が左足で狙うも、キックはうまくミートせず右外。守勢が続いた同39分には南野と伊東が下り、MF原口元気(ウニオン・ベルリン)とMF堂安律(PSV)が起用された。試合はそのままタイムアップ。他会場ではB組3位のオーストラリアがベトナムに4-0で勝利したが、日本も勝ち点3を積み重ね、勝ち点1差の2位をキープした。

(取材・文 竹内達也)
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