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麻也から届いた「航なら大丈夫だ」…存在感示した“主将”遠藤

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日本代表MF遠藤航

[1.27 W杯最終予選 日本2-0中国 埼玉]


 日本代表が中国を相手に危なげない試合展開を見せて、2-0の勝利。負傷のために不参加となったDF吉田麻也(サンプドリア)に代わり、キャプテンマークを巻いたMF遠藤航(シュツットガルト)がキャプテンシーでもプレーでも存在感を見せた。

「今日に関しては必ず勝ち点3を取らなければいけなかったので、今いるメンバーで勝ち点3を取ろうと話した。でも、プレーはいつもどおり。気負いすぎず、自分の良さを出すことだけにフォーカスしていた」。自然体かつ堂々と気構えを語った。

 どのチームでも、時間が経つにつれて必ずキャプテンマークを巻いてきた。所属チームでは湘南、浦和、そして現在のシュツットガルト。日の丸を背負えばU-23日本代表、そして今回はとうとう日本代表のキャプテンマークを巻いた。試合前、イタリアの吉田から「航なら大丈夫だ」とLINEが来たというが、異論を挟む者がいるはずもない。

 試合ではトリプルボランチのアンカーの位置で攻守にわたって無双と言えるようなプレーを見せた。対人プレーでの強さやパスの精度といった一つひとつの要素だけではない。例えば前半42分、相手のクリアボールを奪った遠藤がFW大迫勇也(神戸)へ鋭い縦パスを送ってチャンスをつくったシーン。惜しくもオフサイドとなったが「ブロックを敷いた相手は、奪った後はバランスが崩れやすいので、縦パスを一本入れたかった。良いタイミングで入れられた」と話すように、戦況にアクセントを加えるプレーを瞬時に選択できる能力がある。

 MF田中碧(デュッセルドルフ)、MF守田英正(サンタクララ)と組むトリプルボランチはすっかり板についてきた。「この3人で組むメリットは、誰がどのポジションでもプレーできるところ。入れ替わってもある程度しっかりプレーできるところが最大の特徴で、ポジションの変化をしても違和感なくやれる」と成長を実感している。「前半に2点目を取れれば理想だったし、後半は3点目とれれば理想だった」とも語った遠藤。次の大一番となるサウジアラビア戦に向けて表情を引き締めた。

(取材・文 矢内由美子)
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