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サウジ戦の鍵は右サイドの攻防…酒井宏樹「純也に守備をさせず」完封狙う

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DF酒井宏樹(浦和)

 日本代表は2月1日、カタールW杯アジア最終予選第8戦でサウジアラビア代表と対戦する。ワールドカップ出場のためには勝利が求められるホームゲーム。DF酒井宏樹(浦和)は「とにかく勝つことでしか評価されないと思うし、勝たないといけない試合。代表は10年間プレーしているけど、常に勝たないといけない集団。勝ってもいろいろ言われる集団なので、とにかく勝ち続けないといけない。何がなんでも勝ち点3を取りたい」と意気込みを語った。

 酒井は今月27日に行われた最終予選第7戦・中国戦でフル出場。昨年11月の活動ではコンディション不良の影響でベンチを外れることもあったが、安定したパフォーマンスで完全復活を果たした。欧州での戦いから東京五輪に合流し、そのまま浦和でもプレーを続けたことで「試合前の疲労感はあった」という酒井。いまでは「今はそれが少ないし、こういう状況でやれているのは幸せ」と言えるほどの状態になっているようだ。

 そうして迎えるサウジアラビア戦。日本は昨年10月の対戦で0-1の敗戦を喫し、グループ首位独走を許した。その後、システムを4-3-3に変えて4連勝を果たし、グループ2位に持ち直したものの、3位オーストラリアとの勝ち点差はわずか1。この一戦を落とせば来年3月の直接対決を前にひっくり返される可能性が高い。

 対戦相手のサウジアラビアは「いいチームだし、アジアの中でもトップレベルのチーム」と酒井。「握る展開、握られる展開の波はあると思うし、自分たちの波の時に点を取って勢いをつけて、相手の波の時にしっかりブロックを作って守れるかが、90分終わった時の結果に響いてくる」と展望しつつ、「いつもどおり、基本的なことをより丁寧にやっていくことが大事。こういう大きい試合だからこそ、一つのミスもせず、とにかく相手に隙を与えないことが必要不可欠になる」とテーマを掲げる。

 とくに警戒すべきは酒井が対峙するであろう相手の左サイドだ。背番号10を担うFWサレム・アルダウサリ、攻撃参加を繰り返すDFヤセル・アルシャハラニが並ぶ左サイドの縦関係は破壊力抜群。「彼らのストロングポイントは左サイド」と見据えた酒井は「10番はアジアでトップレベルの選手で、アジア杯でもやっていい選手だとわかっている。いろいろと策を練りながらゼロに抑えたい」と意気込む。

 また相手が攻撃に比重をかけてくれば、森保ジャパンの攻撃を牽引するMF伊東純也(ゲンク)を活かしたカウンターのチャンスも訪れるはずだ。「あえて左サイドにパスを入れさせて、すると球を持ちたがると思うので、逆に僕らがいっぱい回収できればチャンスになる」。そのためには酒井の守備力が大きな鍵。「押し込まれる展開でもなるべく純也を後ろに戻したくない。攻撃に責任感を持ってほしいし、攻撃の時にパワーを余らせておきたい。純也に守備をさせず、右サイドを守っていきたい」。最終予選3試合連続ゴール中の“相棒”を解き放つべく、後ろでどっしりと構えるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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