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「分かっているだろうけど」「しつこいぐらいに」…谷口彰悟が感じるコミュニケーションの重要性

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日本代表DF谷口彰悟

 主力を欠く中、“代役”として任務を遂行した。次戦でも最終ラインの中央を任せられる可能性は高いだろう。日本代表DF谷口彰悟(川崎F)は、翌1日のカタールW杯アジア最終予選サウジアラビア戦に向けて「とにかく勝つことだけを考えている」と力を込めた。

 DF吉田麻也、DF冨安健洋と主軸を担ってきた2CBを欠いて臨んだ27日中国戦。30歳にして、W杯最終予選デビューを飾った谷口は、DF板倉滉とコンビを組んで最終ラインの中央に入った。「最終予選に出るのは初めてだったので、自分でも硬いと感じた部分もあった」ようだが、ビルドアップの場面では的確な散らしでリズムを生み出し、本職の守備でも相手にしっかり対応して2-0の完封勝利に貢献した。

 しかし、満足などしていない。「攻撃面でのコンビネーションはまだまだ上げていける。攻め込まれるシーンは限られたけど、守備でも未然に防げるシーンはあった」と振り返る。

「細かいところを突き詰めてピンチゼロのゲームができればパーフェクトだし、DFはそういうことをやっていかないといけないポジション。チームが勝ったときこそ、修正しやすいと思う」

 また普段、ともにプレーしていない選手たちとピッチに立ったからこそ、コミュニケーションの部分をより意識していたという。「一瞬の隙を突かれる危険性があるので、しつこいぐらいに声掛けをしていた」と試合中にも密にコミュニケーションをとり、修正、確認を行った。そして、サウジアラビアとの一戦では、「より細かく丁寧にやらないといけない。分かっているだろうけど、それでもしつこく言っていく。隙を見せない、水を漏らさない作業は90分間やり続けないといけない」を気を引き締め直した。

 勝ち点19で首位のサウジアラビアに対し、日本は勝ち点15で2位。「サウジアラビア戦に勝って勝ち点3を積み上げても、順位を逆転できるわけではない。でも、最終予選を突破してW杯出場権を得るという意味では非常に大きな勝ち点3になる。とにかく勝たないといけない試合」。仲間とのコミュニケーションをより深め、難敵の攻撃をはね返し、勝ち点3をもぎ取りたい。

(取材・文 折戸岳彦)
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