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なでしこジャパンはアジア杯3連覇ならず…2度のリードも中国に追いつかれ、PK戦の末に準決勝敗退

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[2.3 女子アジア杯準決勝 日本2-2(PK3-4)中国 プネー]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は3日、女子アジア杯準決勝で中国女子代表と対戦した。試合は、1-1で90分間を終えると、延長戦は互いに1点ずつを奪いPK戦へ。日本はPK戦を3-4で敗れてアジア杯準決勝で敗退が決まった。

 1月30日に行われた準々決勝タイ戦で7発完封勝利を挙げた日本は、9大会連続の女子W杯出場権を獲得。次なる目標のアジア杯3連覇に向けて準決勝中国戦に臨んだ。

 池田太監督は、準々決勝から先発を3枚変更。4-4-2のシステムを採用し、GKは山下杏也加(I神戸)が務め、最終ラインは左からDF乗松瑠華(大宮V)、DF南萌華(浦和)、DF熊谷紗希(バイエルン)、DF清水梨紗(東京NB)。ボランチはMF長野風花(マイ仙台)とMF林穂之香(AIKフットボール)が組み、サイドは左にMF宮澤ひなた(マイ仙台)、右にMF長谷川唯(ウエスト・ハム)。2トップはFW岩渕真奈(アーセナル)とFW植木理子(東京NB)が入った。

 開始20秒、宮澤の強烈なミドルでファーストシュート。そこから序盤は拮抗した展開が続くも、日本は細かいパスワークでボールを繋ぐと、徐々に試合の主導権を握り始める。

 前半13分、左サイドに流れた植木がゴール前にパスを送ると、岩渕がワンタッチで相手DFを剥がして左足を振り抜く。このシュートはゴール右に外れて得点とはならない。同21分にはペナルティーエリア手前付近で浮き球のパスを受けた植木が胸コントロールでDFラインの裏に抜け出し、GKジュ・ユウと一対一。ここはブロックに遭った。

 すると前半26分、左サイドでボールを受けた宮澤がダイレクトでクロスを蹴り込む。このボールに植木がニアサイドに走り込み頭で逸らすと、ボールはゴール右のサイドネットの吸い込まれていった。植木の今大会4ゴール目で日本が先制に成功する。

 前半32分、清水のクロスにファーサイドで待ち構えていた植木ボレーシュート。しかし、枠を捉えることができない。同34分には、山下のクリアミスから攻め込まれるが、DFワン・シェアシュエのロングシュートはゴール左に外れて難を逃れた。

 前半を1点リード折り返した日本は後半開始時に選手交代なし。対する中国は2枚を代えて攻撃の活性化を図る。すると後半1分、中国は左サイドで細かくパスを繋ぐと途中出場のMFシャオ・ユイのクロスに最後はFWウー・チェンシュが合わせて日本のゴールネットを揺らした。

 同点を許した日本は、後半19分に岩渕を下げてMF遠藤純を投入。宮澤を前線に置き、遠藤は左サイドに入った。

 日本は後半28分、右サイドの長谷川のクロスボールに宮澤が頭で合わせたが枠を捉えることができない。1分後の同29分には、遠藤のグラウンダーのクロスがゴール前を通過してファーサイドに流れると、長谷川の折り返しに植木がシュート。しかし、こちらもゴールネットを揺らすには至らなかった。

 後半44分には中国にチャンスを作られる。シャオが日本陣地中央でボールを保持すると、ゴール前にスルーパス。MFタン・ジャリィがDFラインの間を抜けて山下と一対一かと思われたが、清水が素早く戻り、体を投げ出してボールをクリアした。

 試合は90分で決着がつかず、延長戦に突入した。延長前半7分、長野がゴール前に入れたボールを植木が落として長谷川がミドル。強烈なシュートはクロスバーを叩き、惜しくもゴールとはならない。日本は同8分に宮澤を下げてMF成宮唯をピッチへ送り込んだ。

 延長前半13分、日本はゴール前でフリーキックを得ると、キッカーを務めた長谷川の柔らかボールに植木が完璧な動き出しからフリーとなり、頭で流し込だ。植木はこの試合2点目、今大会5点目をマークした。

 延長後半7分、この日2ゴールの植木に代えてDF高橋はなを投入。池田監督は守備を5枚にし、ゴール前を固める。しかし、延長後半攻め込まれる展開が増えると、同14分にFWジャン・シンの左サイドからのクロスボールをFWワン・シャンシャンにニアで合わされてゴールネットを揺らされた。

 120分の激闘となった試合は2-2でPK戦へ。日本は1人目を務めた熊谷が相手GKに読まれて止められるも、中国の1人目ジャンがゴール右に外す。互いに2人目、3人目、4人目を成功させると、日本5人目の南のシュートを相手GKがストップ。中国は5人目を務めたワンが冷静に決めて試合終了。日本は中国に2-2(PK3-4)で敗れてアジア杯準決勝で敗退となった。

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