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大一番で酒井不在の緊急事態…DF山根視来「自分のサッカー人生で一番大きな試合になる」

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DF山根視来(川崎F)

 カタールW杯最終予選の大一番直前にしてDF酒井宏樹(浦和)が負傷離脱。日本代表の命運はDF山根視来(川崎F)に委ねられそうだ。Jリーグ王者を支える右サイドバックは24日のオーストラリア戦に向けて「現時点で大きなチャンスが目の前にあると思うので、自分のサッカー人生の中で一番大きな試合になると思う。本当に大きな覚悟を持って、今から準備していきたい」と意気込みを語った。

 酒井がコンディション不良に陥っていた昨年11月の活動では、山根が2試合連続でフル出場。今年1〜2月の2試合は再び酒井に出番を譲ったが、順当にいけば今回も代役を務める形となるだろう。「選んでいただいた時から自分が試合に出る準備はしている。大きく変えることなく試合に向けて準備していきたい」。合流直前に酒井の招集辞退が発表されたが、もともと準備は万端。これまでどおりの姿勢で決戦に挑んでいくつもりだ。

 年初の中国戦(○2-0)とサウジアラビア戦(○2-0)では出場機会を与えられず、大きな悔しさも味わった。先発抜擢に応えたチームメートのDF谷口彰悟(川崎F)を「出たい思いはずっとあったけど、自分は出られなかった。彰悟さんのパフォーマンスは普段のパフォーマンスを見ていればできて当然という思いもあった。頼もしいと思いながら見ていた」という山根は「試合に出たいと思いはベンチに座っているとすごく沸いているし、勝った反面、出られなかった悔しさを持ち帰っていた」と述べ、「なんとしても出て勝利に貢献したい」と出番への飢えをのぞかせた。

 日本は昨年10月のオーストラリア戦(○2-1)から5連勝中。直近4試合はクリーンシートが続いており、日本の好調を「簡単に失点しないところが一番」と評した山根もそうした流れを継続していく構えだ。「入りの部分はやっぱり前向きにエネルギーを持ってディフェンスしたい。そこでリズムを持っていい攻撃につなげていきたい」と自身の武器であるアグレッシブな守備に意気込みを示しつつ、押し込まれた場面の守備にも「自分の仕事なので絶対にやり切らないといけない」ときっぱり。「身長の高い選手がたくさんいるイメージがあるので、そこに負けないように早くいい準備をすることが大切」とさまざまな想定をしつつ、準備を進めている。

 また攻撃陣のサポートに関しては山根が酒井をリードしている要素。またインサイドハーフでの奮闘が続くMF田中碧、MF守田英正や、CBでの出場が見込まれる谷口との関係性も良好だ。「代表チームは所属チームと違うのですり合わせる時間がすごく難しいけど、もともとやっていたメンバーが多いのはメリットがある。ただどのメンバーともやらないといけないので頼りすぎることなく、味方と相手を見てしっかりやりたい」。周囲の環境も力に変え、山根視来が“サッカー人生最大”の大勝負に挑む。

(取材・文 竹内達也)
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