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過密日程、長距離移動、負傷者発生にも“タフ”であれ…パリ五輪世代U-21日本代表が23日初陣へ

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U-21日本代表がパリ五輪を目指す

 U-21日本代表は、23日から29日にかけてドバイカップU-23に参加。大岩剛監督体制にとって初の国際大会となる。指揮官は17日のメンバー発表会見で、選手たちに求める要素として“タフさ”を強調していた。22日のオンライン取材では、改めてその真意を語っている。

 U-21日本代表は直近のJリーグや欧州での試合を終えると、21日から22日にかけて全員がドバイに集結。23日にU-20クロアチア代表、26日にU-23カタール代表と対戦し、29日には順位決定戦を行う。2024年パリ五輪を“ターゲット”としつつ、指揮官が強調するのは「パリ五輪経由のA代表ではなく、A代表経由のパリ五輪」。A代表に入ることを第一に目指すことで、2年後の本番へさらなるスケールアップを狙う。

 23日のクロアチア戦で、U-21日本代表は初陣を迎える。大岩監督は「これからほかの国の代表と戦う、その一戦目。そういう責任や誇りも、彼らは身に沁みながら戦うことができる。彼らにとって重みのある試合だと思うし、そういう部分でしっかりと準備はしたい」とコメント。大岩監督新体制での初戦の重みを語った。

 海外での国際大会では、アクシデントがつきものだ。すでに、MF鮎川峻(広島)とDF大畑歩夢(浦和)の負傷による大会不参加が決定。当初のメンバー27名から25名に減ったものの、追加招集もないまま大会本番へ向かう。だが、指揮官は「いろんなシチュエーションを加味して、ほかの選手も離脱することを予想しながら招集メンバーを選んだ。スクランブルであれば、対応しなければいけないし、いろんなシチュエーションを想像してやっていきたい」と想定内であることを明かした。

 指揮官は17日のメンバー発表会見で、選手たちに「肉体的にも精神的にもタフであってほしい」と“タフ”であることを求めると話していた。それは、自クラブでの活動後の長距離移動を経てから、23日から29日までの3連戦の過密日程を、負傷者も出る可能性を踏まえて戦い抜くこと。今回、まさにいま同様の状態でカタールW杯出場を目指してアジア最終予選を戦うA代表を例に出し、改めてその真意を語った。

「(A代表が)一番大事なところを戦っていますけど、それぞれのコンディションが最高であり続ける、い続けるということ。自クラブでしっかりとパフォーマンスを見せていることもそうですし、代表に招集されても、過密日程だろうが長距離移動だろうが、しっかりとパフォーマンスを出せる選手の集団だと思っています。そこを目指すのであれば、それに見合うタフさを求めなければいけない。今できるできないではなく、U-21の選手たちがこの先そういう意識を持ちながら、タフでい続けることを求めていきたいと思います」

 A代表も大迫勇也や酒井宏樹らを欠きながら、クラブでの試合を終えた国内外組が長距離移動をこなし、オーストラリアに集結。全員集合したのは24日のオーストラリア代表戦の直前となり、全体での練習は1日分のみ。だが、その状態で7大会連続のW杯出場を懸けた大一番に臨む。

 大事なのは「タフでい続けること」。大岩ジャパンも2年後のオリンピックを目指すため、あらゆるアクシデントにも折れない強さが求められていく。

以下、U-21日本代表の招集メンバー
▽GK
1 小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)※1
23 佐々木雅士(柏)
12 鈴木彩艶(浦和)

▽DF
17 成瀬竣平(名古屋)
18 内野貴史(デュッセルドルフ)※1
21 大畑歩夢(浦和/負傷により不参加)
2 西尾隆矢(C大阪)
16 木村誠二(山形)※3
14 加藤聖(長崎)※2
3 馬場晴也(東京V)
4 半田陸(山形)※3
25 鈴木海音(栃木)※2
27 チェイス・アンリ(尚志高)

▽MF
24 松村優太(鹿島)
15 川崎颯太(京都)
10 斉藤光毅(ロンメル)※1
26 鮎川峻(広島/負傷により不参加)
7 山本理仁(東京V)
6 藤田譲瑠チマ(横浜FM)
5 田中聡(湘南)
13 松木玖生(FC東京)※4
20 甲田英將(名古屋)※4

▽FW
22 藤尾翔太(徳島)※4
19 小田裕太郎(神戸)
11 細谷真大(柏)
9 鈴木唯人(清水)
8 荒木遼太郎(鹿島)

※1:ドバイで合流、解散
※2:22日にドバイで合流
※3:22日にドバイで合流、27日に離脱
※4:27日に離脱

(取材・文 石川祐介)
▼ドバイカップU-23 2022特集ページ

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