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驚異の“有言実行”…3日前の三笘薫「何分でも結果を残せるように」→終盤約10分出場で圧巻2ゴール

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日本代表MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)

[3.24 W杯最終予選 日本2-0オーストラリア シドニー]

 カタールW杯アジア最終予選のオーストラリア戦を3日後に控えた21日、日本代表MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)は力強く宣言していた。「1分でも結果を残さないといけない世界。何分かに関係なく、結果を残せるように準備はしているつもり」。そんな予告どおり、後半39分からの10分間で勝利に導く2ゴールを記録。「途中出場は慣れているし、そういうシチュエーションを想像しながらやっていた」という日本の切り札が“有言実行”の大活躍を見せ、7大会連続の夢舞台を手繰り寄せた。

 試合後、三笘は森保一監督とともにマン・オブ・ザ・マッチの記者会見に出席。報道陣から「なかなか出番が来なくてイライラしていたのではないか」という質問に対し、冷静に応じた。「もちろん多くプレーはしたいけど、いろんな意図があるし、状況がある。他の選手がつないでくれて僕自身に回ってきて、この何分でも仕事をしないといけないと思っていた。効率的にゴールを決めることができてよかった」。かつて川崎FのチームメートだったDF山根視来(川崎F)からの折り返しを決めた1点目に、代名詞のドリブル突破で切り裂いた2点目。持ち味をいかんなく発揮した2発でW杯予選の歴史に深く名を刻んだ。

 国際公式大会では一度も勝利できなかったオーストラリアとのアウェーゲームで、史上初白星をもたらした。その大仕事は、自身にとってもW杯への切符を大きく手繰り寄せる形となった。それでも三笘は「もちろんワールドカップに出たい気持ちは常に持ちながらも、成長していくしかないと思っている。また競争が始まるのでそれに勝っていけるように、自分自身はまだまだ選手として足りない部分が多いので引き続きトライしていきたい」と謙虚な言葉。「東京五輪の悔しさはもちろん持っているけど、日々成長していくしかないと思っていた。ベルギーに行ってから成長したところを代表で出していきたいと思っていた。そういったところが今回出せてよかった」。あくまでもこの一戦は通過点。さらに偉大な選手となるべく、日々の成長を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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