[3.29 ドバイ杯U-23順位決定戦 U-21日本 1-0 U-23サウジアラビア ドバイ]

　パリ五輪世代のU-21日本代表は29日、アルマクトゥームスタジアムで行われたドバイカップU-23順位決定戦でU-23サウジアラビア代表と対戦した。首位サウジアラビアと2位日本による決勝は、日本が1-0で勝利。FW細谷真大(柏)の得点が決勝ゴールとなり、大岩剛監督体制で初タイトルを手にした。

　日本は第1戦のU-23クロアチア代表に1-0、第2戦のU-23カタール代表に2-0で連勝。同じく連勝を果たした首位サウジアラビアとの決勝に進んだ。先発メンバーは第2戦から8人を変更。DF加藤聖(長崎)、細谷、そして全試合スタメンとなったMF斉藤光毅(ロンメル)が引き続き先発に入る。GK佐々木雅士(柏)、DFチェイス・アンリ(尚志高)が今大会初出場となった。

　4-3-3の布陣でGKが佐々木、4バックは右からDF内野貴史(デュッセルドルフ)、アンリ、DF西尾隆矢(C大阪)、加藤が並ぶ。中盤のアンカーにMF田中聡(湘南)、インサイドハーフにMF山本理仁(東京V)とキャプテンを務めるMF藤田譲瑠チマ(横浜FM)が入る。前線3枚は右にFW鈴木唯人(清水)、左に斉藤、そして中央に細谷が起用された。

　序盤からサウジアラビアのゴールを脅かす日本。前半7分、右CKを左利きの山本が蹴ると、ファーサイドのアンリが競り勝ちながらヘディングシュート。しかし、ゴール枠外に外れる。守備時には攻撃的なハイプレス。同12分には細谷が相手GKのキックをスライディングでブロック。跳ね返りは惜しくもゴール外に逸れた。

　攻勢を続ける日本は前半20分に待望の先制ゴール。右CKを山本が左足で蹴り込むと、PA中央の細谷が頭で合わせる。叩き込んだボールがゴールに突き刺さり、日本が1-0とスコアを動かした。だが、直後にはピンチが到来。同23分、DFハマド・アルトゥヘイファンにカウンターからゴールネットを揺らされるも、オフサイドの判定でノーゴールとなった。

　点差を守りながら試合を進める日本だが、前半40分にアクシデント。田中が負傷によりピッチから下がってしまう。同44分にMF松村優太(鹿島)が途中出場。布陣を4-2-3-1に代え、鈴木がトップ下に、松村が右サイドに入った。前半終了間際にはサウジアラビアもFWモハンメド・マーランが負傷により途中交代となっている。

　前半は日本が1-0のリードで折り返す。後半開始からは拮抗した展開だったが、徐々にサウジアラビアがボールを保持していく。反撃を狙う日本は後半8分、藤田の縦パスを受けた鈴木がPA右でシュートフェイントを仕掛ける。相手をかわして右足シュートを放つが、クロスバーをかすめてゴール枠外に外れた。

　後半15分には、サウジアラビアに決定機を作られる。左サイドのクロスからFWハイタム・アシリに右足でワンタッチで合わせられるが、佐々木が左手でスーパーセーブ。同点のピンチをしのいでみせた。

　日本は後半16分に斉藤を下げ、荒木を投入。荒木はそのまま2列目の左サイドに入った。サウジアラビアの攻撃に対し、日本は球際の強さを見せる。同33分にはFKを献上。中盤からFWアイマン・アハメドに直接狙われるが、佐々木が冷静にセーブ。今大会無失点を誇る自陣ゴールを割らせない。

　後半42分には鈴木と細谷が下がり、DF成瀬竣平(名古屋)とMF川崎颯太(京都)の投入で逃げ切りを図る。そのまま90分を守り切り、日本が1-0で勝利した。今大会無失点の3連勝でドバイカップU-23制覇を達成。パリ五輪世代が初の国際大会で初タイトルを手にした。

　日本は6月にウズベキスタンでAFC U23アジア杯に、9月に中国でアジア競技大会に参加する。

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