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U-21日本代表がU23アジア杯で白星発進! 鈴木唯が先制点も直後に失点…鈴木彩のPKセーブから細谷が決勝ヘッド弾

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得点を挙げたFW鈴木唯人とFW細谷真大

[6.3 AFC U23アジア杯 日本2-1UAE タシケント]

 パリ五輪世代のU-21日本代表は3日、AFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022のグループリーグ初戦でU-23UAE代表と対戦。日本は後半16分にFW鈴木唯人(清水)が先制点を挙げるも、直後に失点。さらに同25分のPKの危機となるが、GK鈴木彩艶(浦和)がスーパーセーブ。31分にはFW細谷真大(柏)が勝ち越しゴールを挙げ、2-1で白星発進に成功した。

 2024年パリ五輪を目指すU-21日本代表が初の公式大会に挑む。3月のドバイカップU-23では全3試合で無失点全勝優勝を達成。ドバイ杯同様、今大会も年上のU-23世代と対戦する形になった。

 グループリーグの初戦で、大岩剛監督は4-3-3の布陣を敷く。GKは鈴木彩、4バックは左からDF加藤聖(長崎)、DFチェイス・アンリ(シュツットガルト)、DF鈴木海音(栃木)、DF内野貴史(デュッセルドルフ)が並ぶ。アンカーはMF松岡大起(清水)で、左インサイドハーフはMF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、右インサイドハーフは鈴木唯。前線3枚は左からMF斉藤光毅(ロンメル)、細谷、MF山田楓喜(京都)となった。

 スペイン人指揮官デニス・シルバ・プッチ氏が率いるUAEも4-3-3の布陣。日本は鈴木彩、アンリが後方からのロングフィードでサイドに回し、斉藤や山田が攻撃を仕掛ける。UAEは右サイドのMFラシード・サレム・ムバラクが細かいタッチからチャンスを作る。しかし、日本はサイドからのクロスに冷静に対処。相手のチャンスを跳ね返した。

 日本は前半20分過ぎから敵陣PA内に迫る。松岡のパスから右サイドの内野と山田が連係。内野が右サイドを突破するも決定機には持ち込めない。直後には右CKを加藤が蹴り、細谷がヘディングシュート。だが、ゴール左外に逸れ、ゴールとはならなかった。

 日本の守備陣も健闘。UAEの鋭いカウンターをアンリと鈴木海が体を張って防御し、ゴールまで持ち込ませない。前半アディショナルタイムを主審が取り損ね、前半45分経過後にホイッスルを吹く珍事が起きたが、試合はそのまま続行。スコアレスのまま後半に折り返した。

 大岩監督はハーフタイムに交代カードを切る。斉藤に代えてMF三戸舜介(新潟)を投入。三戸はそのまま斉藤の左ウイングの位置に入る。中盤3枚は藤田と松岡がダブルボランチ気味に動き、鈴木唯はトップ下で最前線の細谷と絡む。三戸と山田はワイドに開いて両SBと連係しながらチャンスを狙った。

 交代策で流れを引き寄せた日本は後半16分に待望のゴール。右サイドの内野がPA中央にパスを送ると、相手DFがクリアミス。鈴木唯がボールを収め、細かいステップで相手選手をかわす。左足シュートで先制点を挙げた。

 しかし、日本は先制直後に痛恨の失点。DFサイード・スライマン・ムバラクに左サイドからのFKをゴール前に飛ばされると、アンリと加藤がクリアしきれず。ファーサイドからFWヤセル・ハッサン・アルブローシに豪快シュートを打たれ、クロスバーに当たりながら同点ゴールを決められた。

 日本は後半24分に山田を下げ、FW藤尾翔太(徳島)を入れる。しかし、流れを戻すことはできず、さらに守勢に回る。そして後半25分に絶体絶命の危機がやってくる。

 日本は左サイドを突破されてクロスを上げられると、アンリが上げた手に当たってしまい、痛恨のハンド。PKを献上してしまう。しかし、大ピンチでゴールに立ちはだかったのは鈴木彩。DFアブドゥラ・イドリース・アルハマディのPKを横っ飛びでセーブし、失点危機を乗り切った。

 自らの手で流れを引き寄せた日本は後半31分に逆襲。右サイドで内野のパスを受けた藤尾が右足で鋭いクロスを上げる。反応したのはニアサイドの細谷。ヘディングシュートで合わせ、ゴールに流し込む。2-1と勝ち越しに成功した。

 日本は後半37分に2枚替え。松岡と細谷を下げ、MF山本理仁(東京V)とFW中島大嘉(札幌)を投入。後半アディショナルタイム6分間も最後まで点差を守り切り、2-1で試合終了。激戦を制し、大事な初戦で白星を手にした。

(取材・文 石川祐介)
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