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2戦連続起用で好セーブ連発! U-21日本代表の守護神・鈴木彩艶「試合は楽しい。ずっと味わいたい」

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活躍を続けるGK鈴木彩艶(浦和)

[6.6 AFC U23アジア杯GL第2戦 日本0-0サウジアラビア タシケント]

 1人退場で劣勢になったU-21日本代表を救ったのはGK鈴木彩艶(浦和)。サウジアラビアの鋭いシュートを抜群の好セーブで防ぎ、日本に勝ち点1をもたらした。クラブでは出場機会に恵まれず苦しい日々が続くが、代表活動で徐々に試合勘を取り戻す。「試合するのは楽しい。この楽しさはずっと味わいたい」と充実を口にした。

 3日の初戦・UAE戦では、1-1で相手に与えたPKをスーパーセーブで守り、その後の勝ち越しに勢いをつけた鈴木。第2戦でも先発出場すると、セーブでは安定感を、キックでは相手陣地まで飛ばす迫力を見せつけた。

 特に際立ったのは終盤。日本はFW藤尾翔太がビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックで退場処分となり、数的不利の状況に。相手のシュート数も増えていく中で、鈴木がゴールに立ちはだかる。A代表経験もあるサウジアラビアのミドル連発に、鈴木も鋭い反応で好セーブ連発。「一人少なくなった状況でも落ち着いてプレーできた」。ピンチを切り抜け、スコアレスで勝ち点1を手にした。

 浦和では厳しい正守護神争いが続く鈴木。3月のトレーニングキャンプでは「いまの自分は試合に飢えているので、とにかく試合に出たいです」と語っていた。その後もACLでの出場はあったものの、リーグ戦では今季いまだに出番はなし。苦しい状況が続いていた。

 その中で今大会は初戦、第2戦とフル稼働した。2試合ともに息詰まる激戦。攻守ともに収穫と課題があったことを晴れやかな表情で語る。「自分の武器が通用すると実感しました。ミドルのパスの質がもっと必要だとも感じた。ゲームの中で知れたということは、練習でもさらにモチベーションになる。試合をするのは楽しい。この楽しさはずっと味わいたい」。厳しい戦いを経て、さらなる成長の兆しを見せている。

(取材・文 石川祐介)
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