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前田大然、3年越しA代表初ゴールも“アンパンマン”お預け「挽回したい思いでやっていた」

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ゴールパフォーマンスを封印していた日本代表FW前田大然(セルティック)

 日本代表FW前田大然(セルティック)がA代表初ゴールを挙げたキリンカップ・ガーナ戦から一夜明けた11日、報道陣のオンライン取材に応じた。試合直後の取材対応では13日に3歳の誕生日を迎える愛娘の存在が励みになったと話していたが、その後「点決めたっていうか、勝ったねーって言われました」とうれしい連絡があったことを明かした。

 ガーナ戦の後半35分から途中出場した前田は同37分、MF伊東純也が右サイドをドリブルで切り裂くと、自慢のスピードを活かしてゴール前に飛び込んだ。「ああなったらディフェンスはクロスしか見えないので、そういう時にしっかり相手の裏を取って、フリーでシュートを打てるのはマリノスの時からわかっていた」。目論見どおりに相手の裏を取り、最後は左足ワンタッチでシュート。2日のパラグアイ戦では決定機をモノにできなかったストライカーがA代表7試合目で待望の初ゴールを決めた。

 もうすぐ3歳の誕生日を迎える愛娘の存在を考えると、スコットランドでもおなじみのアンパンマンパフォーマンスを見せる絶好の機会。しかし、前田は披露しなかった。「1試合目のもの(パラグアイ戦の決定機)を挽回したい思いでやっていたので、パフォーマンスはしたかったけど、そういう状況ではないのは感じていた」。そこにあったのは「まだ1点取っただけ」という思い。ここからが再スタートという決意を示す振る舞いだったようだ。

 2019年夏のコパ・アメリカでA代表初招集を掴み取るも、2試合約70分間の出場で得点を挙げることはできず、そこから約2年半にわたって招集外。昨年11月のカタールW杯最終予選で復帰を果たすも、ベンチ外からの出発で、ようやく序列が上がってきた今年に入ってからも、3月の招集をコンディション不良で辞退するなど、なかなか報われない時期が続いてきた。

 そうしてようやく決まった初ゴール。「前回辞退しているのもあったので、出遅れているのはもちろんあったし、この4試合が大きいと感じていた」。それでもW杯基準では「まだまだだと思っている」と前田。「まずは目の前の練習、目の前の試合でやっていくだけ。あまりそこを見ず、目の前の一日一日を大事にしていきたい」。武器は明確。一つ一つの出場機会で自らを表現し、自然体で5か月後の夢舞台に向かっていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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