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「ブラジル戦を見て分かるように…」原口元気が考えるvs強豪国“二つの戦略”

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MF原口元気(ウニオン・ベルリン)

 パラグアイ戦とブラジル戦でインサイドハーフの位置で連続先発し、強度の高い相手に対して能力を示した日本代表MF原口元気(ウニオン・ベルリン)が取材に応じ、グループリーグでドイツ、スペインと戦うW杯でゴールを奪うための考えを明確に示した。

「解決策は2つあると思っている」

 原口はイメージする戦略を挙げた。「1つは、前の選手とインサイドハーフ1、2人で攻め切る。もう1つは、一回前に押し込んでから2、3度サイドを変えながら様子をうかがって高い位置で攻め込み、あえて時間をつくって攻め切る」。背景にあるのは、アジア予選で日本の最大の武器となった右の伊東純也、左の三笘薫といったサイドアタッカー陣の個の突破が、ブラジルを相手にした時に通用しなかったことだ。

「彼らの能力は間違いなくスペシャルだし、僕らの武器だが、ブラジル戦を見て分かるように彼らでもなかなかはがせないシーンが多い。シンプルに使って剥がせるのもいいが、それだけじゃダメだというのは誰もが痛感したと思う」(原口)

 そこで日本代表がガーナ戦に向けて取り組んだのは、いかに得点を奪うかという課題を解決するための練習。その結果が4-1の大量得点勝利につながった。

 原口によれば、久保建英と堂安律のパス交換で時間を作っている間に山根視来が攻め上がって決めたガーナ戦の1点目も、左サイドの三笘が内側に巻く軌道を描くシュート性のクロスを蹴って得点になったシーンも、チームとしてブラジル戦からの数日間に練習していた形だった。

「今の日本代表の強みはサイドに違いを作れる選手がいることだと思っている。そこに出したときに縦突破からのクロスだけだと苦しいけど、内巻きのクロスを入れるとか、そこからもう一個入るとか、チームとしてバリエーションをつくることが大事だと思っている。チームで狙っている形を表現できてくると、強い相手でもいきあたりばったりではなく自分たちの形ができると点は取れてくると思う」

 チュニジアとの一戦は、2002年日韓W杯グループリーグ第3戦からちょうど20年で同じカードとなる。小学5年生だった20年前、日本が2-0で快勝した試合を見たという原口は「日本代表が発展したと証明できる試合にしたい。チュニジアも(カタール)W杯に出る国。20年前と同じ大阪ですし、わかりやすく比べてもいいのかなという環境になっている。しっかり勝って、4戦目を締めくくり、W杯に期待してもらえるような試合にしたい」と覚悟を示した。

(取材・文 矢内由美子)
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