beacon

昨季振り返った南野拓実「何かを残してやると常に思っていた」注目の去就にも言及

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本代表MF南野拓実

 日本代表MF南野拓実が13日、報道陣のオンライン取材に応じ、来季の去就に初めて言及した。南野は昨季、リバプールでプレミアリーグ11試合の出場にとどまっており、現地メディアからはウォルバーハンプトンやリーズ、フルハム、モナコなど国内外複数クラブからの関心が報じられていた。

 南野は「個人的には何もまだ決まっていないので、なんとも言えない」と前置きした上で「試合にしっかり出場して、最高のコンディションでW杯を迎えたい。かつレベルアップをしないといけないのはブラジル戦でも感じたので、そういう部分を踏まえていろいろと決断できたら」と11月開幕のカタールW杯に照準を合わせた。

 シーズン終盤まで4冠の可能性を残していたリバプールにおいて、なかなか出場機会を得られなかった昨季の南野。カラバオ杯では5試合4ゴール、FA杯では4試合3ゴールを挙げて2冠に貢献し、プレミアリーグでもわずか11試合の出場で3ゴールを記録していたが、常に悔しさを感じながら日々を過ごしていたという。

「自分が試合に出たら、何かを残してやるというのは常に思っていた。選手としては出場機会が少ないことが悔しいわけで、悔しさを怒りのモチベーションに。そういう気持ちでした。闘っているというか、常にそういう気持ちと向き合いながら練習や試合をしていた」

 シーズン終盤には約2か月半でプレータイム30分弱という苦境を経験。「いざ試合に入った時、その強度に身体が追いついていないのが嫌だった」とチームの全体練習後に個人トレーニングを続け、少ない出場時間の中で得点に関わる活躍を見せ続けた。

 それでも南野は「僕が出る試合は誰もあまり興味のない試合が多かった。結果を残したって、そんなに反響があるわけでもない。自分自身の価値を証明するために、自分自身で奮い立たせて頑張っていただけ」と反骨心を持ち続け、さらに高みを目指していた。

「試合に出られない難しい期間がこれほど続いたことはなかったので、その中でどうコンディションを維持したり、悔しい気持ちをどうつなげるかは難しかったけど、選手として成長したと思えるシーズンだった。全てのタイトルの可能性を残してシーズンを戦えたのは、出場機会がなく悔しかったとしても、いちサッカー選手として充実したシーズンだった」

 そんな前向きな言葉も口にした南野だったが、「ただ同時にどうでもいい試合とは思わないけど、重要な試合で試合に出て結果を残すことに意味がある。自分が出て結果を残したと言われているけど、大したことをしていると思っていない。当たり前のことをやっていただけ」と現実を見つめた。

 カタールW杯に向けても、自身のキャリアをさらに上向かせていくためにも、来季は移籍先の模索も含めて重要なシーズン。「自分としては手応えよりも悔しかった気持ちしかない。もっと重要な試合で結果を残せるような選手になるために頑張りたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
★日本代表など参加32チームの最新情報をチェック!!
2022W杯カタール大会特集ページ
★全64試合の日程&テレビ放送をチェック!!
2022W杯カタール大会日程&TV放送

TOP