beacon

10番MF長野風花の代表初弾で決着! なでしこJが“宿敵”韓国を下してE-1連覇へ好発進

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF長野風花が代表初ゴール

[7.19 E-1選手権 日本女子 2-1 韓国女子 カシマ]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は19日、EAFF E-1サッカー選手権の初戦で韓国女子代表と対戦し、2-1で勝利した。今年1〜2月に開催された女子アジア杯(△1-1)の決着をつける形での勝利。ライバルに競り勝ち、E-1選手権2連覇に向けて好発進を切った。

 2019年大会に続く連覇がかかった同大会。池田太監督は、負けられない日韓戦に4-2ー3-1のシステムを採用した。ゴールマウスにはGK田中桃子が立ち、最終ラインは左からDF宝田沙織、DF高橋はな、DF乗松瑠華、DF清水梨紗の4枚。ダブルボランチはMF長野風花とMF林穂之香が組み、左サイドにMF宮澤ひなた、右サイドにMF成宮唯が入る。トップ下はMF猶本光。1トップは5戦連発中のFW植木理子が務めた。

 立ち上がりは韓国ペースで試合が進む。韓国は攻守に枚数をかけたサッカーで主導権を握ると、日本ゴールに攻め込んだ。日本は高橋を中心にその時間帯を凌ぐと、丁寧なパスワークで徐々に前線へ。前半12分には、左サイドから猶本が中央に運び、植木に縦パス。その落としを林が抑えの利いたシュートで狙ったが、ここは韓国のGKキム・ジョンミが右に倒れて弾き出した。

 前半20分には右サイドを清水と成宮で崩すと、清水がゴール前にクロス。しかし、走り込んだ植木には合わず、ボールはキム・ジョンミに抑えられた。同23分には、ハーフライン付近でボールを受けた清水がそのまま持ち上がり、相手DFラインの背後にスルーパス。だが、抜け出した植木には、あと一歩届かなかった。

 それでも、日本はボールを握りながら自分たちのリズムを掴むと、先にゴールネットを揺らす。前半33分、右サイドで成宮が猶本とのワンツーでボックス内に侵入すると、一度はカットされたボ―ルが、相手のミスで成宮の足元に。マイナス方向に送ったパスを宮澤が冷静に押し込んでリードを手にした。

 先制後は韓国に攻め込まれた日本だが、クロスボールに田中、清水らが好対応を見せてペナルティーエリア内の空域を死守。1点リードのまま前半を折り返した。日本は後半開始とともに猶本を下げてMF杉田亜未をピッチへ。後半立ち上がりは、互いにアグレッシブな攻撃でゴール前に迫った。

 後半8分にはフリーキックのこぼれ球を韓国の10番MFチ・ソヨンに強引に放たれたが、シュートブロックに入って阻止。その後のコーナーキックをショートで変化を付けられ、角度があるところからゴール前にボールを入れられたが、田中がタイミングよく飛び出して空中戦を制した。

 攻め込まれる時間が続き、最終ラインが押し上げられない日本。すると、後半14分に試合を振り出しに戻される。韓国が右サイドでボールを持つと、ペナルティーエリア内のチ・ソヨンにグラウンダーのクロス。後ろ向きでボールを受けたチ・ソヨンに簡単に前を向かれ、ゴール右隅にシュートを流し込まれた。

 それでも後半20分、植木の果敢な仕掛けからゴールが生まれる。右サイドのハーフライン付近でボールを受けた植木がそのままボールを持ち運ぶと、切り込むように相手選手の間を突破。ボックス内に侵入し、すぐさまマイナス気味にグラウンダークロスを送ると、逆サイドから走り込んできた長野がゴール右隅にシュートを突き刺した。長野はこれが代表初ゴールとなった。

 勝ち越しに成功した日本。しかし、韓国の10番が日本ゴールを脅かす。後半21分、チ・ソヨンがペナルティーエリア手前で浮き球を処理すると、右足から強烈なシュート。だが、田中が頭上に飛んできたボールに上手く反応し、弾き出した。

 後半38分には、韓国のMFチェ・ユリにミドルシュートを放たれるも、クロスバーをかすめて難を逃れる。その後も長身FWパク・ウンソンにボールを集める韓国に攻め込まれた日本だが、リードを守り切って2-1で勝利。重要な初戦で勝点3を手にした。

(取材・文 成田敏彬)
●EAFF E-1選手権2022特集ページ

TOP