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32歳A代表デビューの水沼宏太に森保監督も感謝「彼が人と人をつないでくれた」

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32歳でA代表デビューを果たしたMF水沼宏太

[7.19 E-1選手権 日本6-0香港 カシマ]

 32歳でA代表に初招集された日本代表MF水沼宏太(横浜FM)は右サイドハーフで先発デビューを果たし、後半19分に交代するまでピッチを縦横無尽に駆け回った。

 再三、DF山根視来とのコンビネーションで右サイドからチャンスをつくり、3-0の前半26分には自ら中に切れ込んで左足で強烈なミドルシュート。同33分にもFW町野修斗の落としから裏に抜け出し、決定機を迎えたが、いずれも相手GKの好セーブに阻まれた。

 デビュー戦ゴールこそならなかったが、4-0で折り返した後半10分、山根とのワンツーで右サイドを崩し、相馬が追加点。さらに2分後の後半12分にも水沼の右クロスからGKが弾いたボールを町野が押し込み、ダメ押しの5点目を奪った。

 得点こそなかったが、森保一監督も水沼については「彼が人と人をつないでくれたおかげでチームが機能したという部分で貢献度は高い」と評価。「上下動しながら攻撃にも守備にもかかわり、右サイドからの配球で得点に結びつけてくれた。持っているものを最大限発揮してくれたと思う」と称賛の言葉を送った。

 得点後は一目散に得点者へ駆け寄り、チームメイトを祝福していた32歳について指揮官は「ピッチ内外、オンザボール、オフザボールを含めて、チームとして機能するために彼が持っているクオリティーやキャラクターの部分を最大限生かしてくれたと思っている」と感謝する。

「練習のときも、ホテルで過ごす時間も、いろんな選手に声をかけながら率先してコミュニケーションを取って、積極的にプレーも見せている。プレーで良かったところはみんなで称え合えるように、うまくいかなかったり、イメージが合わないときにはそこでしっかり声をかけて選手同士がイメージを共有できるように、彼の良さを発揮してくれた」

 初招集ながら同学年のDF佐々木翔に続く年長者の水沼は合宿中から「僕自身、初めてこのチームに入ったので、自分がまとめる立場ではないかもしれないけど、年長者らしくたくさんコミュニケーションを取っていきたい」と宣言。「最初が肝心だと思っていて、一番最初に自分のことをどれだけ知ってもらうかが大切。知ってもらえれば、思い切り自分を出せることにもつながる。寄せ集めかもしれないけど、こういうときにこそ、自分は力を発揮できるんじゃないかと思っている」と話していたが、まさに有言実行のデビュー戦だった。

(取材・文 西山紘平)

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