[7.19 E-1選手権 日本6-0香港 カシマ]

　日本代表デビュー戦での2ゴール。湘南ベルマーレが誇る大型ストライカーFW町野修斗がEAFF E-1選手権の舞台でたしかな爪痕を残した。「絶対に点を決めてやろうと試合に入った。2ゴールだったけど嬉しい」。目標に掲げていた3ゴールには一歩届かなかったものの、大会中の到達に大きく期待を感じさせるパフォーマンスを見せた。

　E-1選手権初戦となった香港戦で、初招集初先発の大役を担った町野。すると1-0で迎えた前半20分に早くも結果を出した。右サイドを攻め上がったDF山根視来(川崎F)からのクロスをニアサイドに走り込みながら待ち構えると、やや後方から来たボールにそらす形のヘディングシュートで対応。ゴール左隅に見事に流し込んだ。

　試合後の取材対応では「かなりいいボールが来たので、ヘディングしやすかった」「技術が高い選手だと分かっていたし、いいボールが上がってきた」と繰り返し山根のキックへの感謝を語ったていたが、ヘディング自体も高難度。今季のJ1リーグで8ゴールを挙げている得点センスをいかんなく発揮した。

　さらに5-0とリードを広げて迎えた後半12分、今度は右サイドを深くえぐったMF水沼宏太からのクロスにやや引いた位置で待ち、GKがファンブルしたボールを冷静に押し込んだ。「(西村)拓真くんがニアで潰れてくれて、僕のところに来たので拓真くんに感謝したい」。今度は西村の貢献に言及しつつ、「かなり意識して近くのポジションに渡った時に関わりを持ってくれたのでやりやすかった」と次々に感謝を示した。

　一方、自己評価は「7〜8割くらい」と控え目だった。フル出場を終えて「かなりキツかったので、スタミナをつけないといけないと思った」と体力面にフォーカスすると、得意のポストプレーでも「孤立してしまう場面があるので、そこでどれだけ個人で時間を作ったり、周りの上がりを待つことが大事」と課題を指摘。「いいデビューというかいい思い出にはなったけど、何も終わっていない」とすでに気を引き締めていた。

「自分の武器は収めるところ、背後へのランニング、フィニッシュワークの多さ、多彩さが武器だと思っているけど、まだまだ全然高いレベルではないと思っている。いい仲間とできる時にしっかりたくさん吸収して、たくさん学んでレベルアップしないとまだまだ日本を代表するストライカーになれない。一戦一戦、一日一日成長したい」

　試合前のオンライン取材で語っていたように、今大会の目標は3ゴール。24日の中国戦、27日の韓国戦に向け、「チャンスがあるなら絶対に決めてやろうと思っている」と力を込めた。

(取材・文　竹内達也)

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