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A代表デビューの19歳GK鈴木彩艶はカタールW杯を目指すため…守護神・西川がいる浦和でさらなる成長誓う

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GK鈴木彩艶

 日本代表初選出で19日の香港戦ではデビューを飾ったGK鈴木彩艶。所属クラブの浦和レッズではGK西川周作との正GK争いに苦しみつつも「そういう存在の選手が近くにいることで、もっともっと成長すると感じています」と厳しい環境に身を置く意味を語った。

 パリ五輪世代の19歳GKは、E-1選手権初戦で華々しくA代表デビュー。6-0と大差のつく試合になり、大きなピンチを迎えることはなかったが、それでも集中して勝利に貢献した。森保一監督も「勇気を持った、良い飛び出しからピンチを防いでくれた。攻撃ではボールを受けたあとに早く展開しようと、意識的に周りの選手を使ったクイックフィードでチームにリズムをもたらしてくれた」と高く評価していた。

 当の本人はやはり緊張もあったという。「当日はいつも以上に緊張していた。アップに出たタイミングでGK陣の方からも声をかけてもらって、いつものようにプレーしようと心掛けていて、試合の入りも緊張していた部分もあるんですけど、後半は冷静にプレーできていた」。デビュー戦の完封勝利にも自身の課題を発見。「ひとつのキャッチミスで安定感を欠いてしまうと、チームに落ち着きを与えられなくなってしまう。クロスひとつもそうですけど、安定したプレーを伸ばしていかないといけない」と安定感の向上を挙げた。

 4か月後に迫るカタールW杯に向け、大きな一歩にもなった。鈴木は「今回呼ばれて少し近づいたと思っている。ここからもっとアピールして、最後まで諦めずに狙っていきたい」と語り、ひとつの手応えを口にする。その一方で「目の前の試合に出て活躍することでそこにつながる」とさらなる実戦経験が必要となることも強調した。

 そのためにも浦和での活躍を目指す。今季はACLで4試合出場もリーグ戦はいまだに出場できず。「試合に出ることは一番なので、試合に出られていない部分では悔しさはあります」と本音も語る。「けど、自分は与えられた中で常に100%でやって上を目指していきたいと思っている。チームに帰ったときには試合に出られるように、全力を尽くしたいと思います」。代表とともにクラブでの厳しい戦いも勝ち抜くつもりだ。

 浦和で立ちはだかるのはGK西川だ。森保監督も「西川周作もここにいてもおかしくない選手。浦和には日本代表レベルのキーパーが2人いる」と語る日本屈指の実力者。今回は将来性を期待された中での選出となったが、鈴木にとって日本代表として生き残るためには越えなければならない壁となる。

 鈴木自身は西川という存在の有難みを感じている。「試合に出ることが一番ですけど、そういう存在の選手が近くにいることで、自分がもっともっと成長すると感じています」。当然いまの現状には満足していない。だが、西川がいる浦和で正守護神を争うことにも、大きな価値を見出しているようだ。

(取材・文 石川祐介)
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