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W杯最終予選で2度の追加招集…“E-1経由カタール行き”狙うDF中谷進之介「優勝することが評価につながる」

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日本代表DF中谷進之介(名古屋)

 カタールW杯に向けてのサバイバルはまさに当落線上。日本代表DF中谷進之介(名古屋)にとって、このEAFF E-1選手権が貴重なアピールの場となる。日本が唯一優勝を果たした2013年大会では現チームメートのFW柿谷曜一朗が結果を残し、ブラジルW杯行きの切符を獲得。そんな身近な前例を再現すべく、「勝つことがすべてだとわかるケース。この大会を活かしていきたい」と決意を語った。

 昨年3月にA代表初招集を果たした中谷は、カタールW杯アジア2次予選のモンゴル戦(○14-0)に途中出場し、A代表デビュー。その後もメンバー入りが続き、2次予選の計3試合で出番を掴んだ。同年秋以降の最終予選はいったん選外が続いたが、今年1月と3月の活動ではDF冨安健洋(アーセナル)の離脱もあって追加招集でメンバー入り。W杯本大会出場の瞬間にも立ち会った。

 DF伊藤洋輝が台頭した6月の活動は選ばれておらず、以前の選出時も追加招集という立場からも伝わるように、カタールW杯に向けたサバイバルレースでは当落戦ギリギリの状況。ここから4か月間で序列に動きをもたらす必要がある。中谷は「1月と3月は試合に出ていないので、90分通して何ができるかを見てほしい。Jリーグでは国際試合での経験はそこまで多くないので、韓国や中国相手にしっかりできることを見せたい」とピッチ上でのパフォーマンスでアピールしていく構えだ。

 一方、W杯という短期決戦を見据えれば、ピッチ外でもチームに貢献できるパーソナリティーは貴重でもある。この活動期間中も「代表では食事のテーブルが決まっていることが多いけど、今回はそんなことなくいろんな選手と話すことを意識している」と幅広いコミュニケーションを意識。練習でも「ポゼッションの練習でも強度、スピード感はいつもの代表とは違うと感じていて、変えていきたいと思って意識していた」と周囲への目配りも欠かさない。

 また香港戦では「後半の初めからというのはグランパスでそこまで機会はないけど、スムーズに試合に入れたのはすごく重要なことだし、それに関してはよかった」と手応えもありつつ、「守から攻に移った時の縦への速さは海外組がいるほうが速いと感じた」と課題を指摘。「香港戦のビデオでもここをサイドに展開するのではなく、縦につけてそのまま直線的にゴールに向かえるよねというシーンもあった」と“海外組基準”の意識も続けているようだ。

 カタールW杯に向けた準備はこの大会が終われば9月の欧州遠征のみ。まずはそこに辿り着くため、2試合のパフォーマンスが重要になる。「CBの皆さんの状況次第でどうなるかがわからないけど、自分は結果を残し続けるのが大事。E-1は結果を出すことがすべて。DFの結果は得点などではないので、チームとして優勝することが評価につながる」。そうテーマを掲げた中谷は「勝つことだけ」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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