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成長続けてきたMF白須健斗がチャンス掴む。U-16日本代表でも結果残し、アジアの戦いへ

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U-16日本代表はウズベキスタン遠征中。現地時間26日朝、MF白須健斗(横浜FMユース)がオンライン取材対応で意気込みを語った

 今年に入って急成長。代表選手との違いについて考え、差を縮めてきたアタッカーがU-16日本代表のウズベキスタン遠征に臨んでいる。

 MF白須健斗(横浜FMユース)は高校1年目の今季、プレミアリーグEASTにおいて7試合連続で先発するなど9試合に出場。現在2位につけているチームに貢献し、7月の日本クラブユース選手権では2ゴールを決めて準優勝の要因の一人となっているMFだ。

 自主練を手伝ってくれる先輩や、1年生から起用してくれているスタッフ、チームに感謝。「周りに支えられて自分も成長できているかなと思います」と語る白須は課題としていた得点を全国大会で記録するなど、自分に自信も持ってU-16日本代表のウズベキスタンに臨んでいる。

 ウズベキスタン遠征では国際親善大会『Mirabror Usmanov Memorial Cup 2022』のU-16タジキスタン代表戦とU-16ウズベキスタン代表戦にいずれも左サイドで出場。「1戦目よりは2戦目の方がやれたと感じました。1試合目よりは2試合目の方がドリブルで縦も、中もできたと思うんですけれども、まだ決定的な仕事をするという部分では自分の仕事としてできていないので、3戦目の時にやっていけたらと思っています」と感想を口にした。

 白須にとっては今回が代表チームで初となる海外遠征、国際試合だ。昨年はU-15日本代表候補合宿に複数回選出されていたが、今年は5月のルーマニア遠征、6月のインターナショナルドリームカップ(仙台)とU-16日本代表選出を見送られていた。それでも、7月の候補合宿で突破力を示すなどアピールし、今回メンバー入り。特に心掛けてきたのはシュートだ。

「U-15の時は何もできないで代表活動が終わったりしていて、U-16もインターナショナルドリームカップとか見ていましたし、ここに行きたいという気持ちが強くて、行っている選手と何が違うのかと考えましたし、シュートの意識とかはやっぱり選ばれ続ける選手とは違いがあったので、改善しようとやってきました」

 国際試合でも得意のドリブルに手応え。だが、シュート、結果が足りない。「(国際試合でも)ドリブルは自分自身抜ける部分があると思うんですけれども、シュートは打てないで終わっちゃったり、質の部分などがまだまだなので高めていかないといけない」。クラブユース選手権で足を攣らせる悔しい経験をしているが、今回の代表活動は守備でスプリントする力も発揮。横浜FMユースで磨いてきたモノを代表チームの勝利に結びつける意気込みだ。

 技術力の高さは魅力の一つ。それは幼い頃からライバルとの競争で培ってきた武器だ。「(バディーSCに所属していた)小学生時代に江南南の、今同じチームでやっている上西遥喜選手がいるんですけれども、小学生時代から凄くライバルでやっていた。彼はドリブルが凄く上手くて、江南南の遠征に行くと、必ず水筒を7本くらい置いてその間をドリブルするということをやっていて、それが今の技術に繋がっていると思うし、技術を高めるきっかけになりました」。その技術力をより磨き、横浜FMユース、代表チームで発揮する。

 U-16日本代表は10月、AFC U17アジアカップ予選に出場。「自分的にはコミュ力はあまりない」と苦笑する白須だが、神奈川県のチームから7選手が選ばれるなど関東中心に仲の良い選手が多いU-16日本代表で存在感を増してアジア、世界で活躍したいという思いを持つ。「このアジア、世界を経験することによって自分のサッカー人生において良い経験になると思うので選ばれていきたい。(U-16日本代表の)スタートから出たいという気持ちは強いですし、試合を決定づけられる選手になっていきたいと思っています」。まずはU17アジアカップ予選のメンバー入りへ。今できることを全てやり切ってウズベキスタン遠征を終える。

(取材・文 吉田太郎)

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