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久保建英も踏み込んだ森保Jの“共通認識”「ふんわりとしたものではなく、もっと具体的に」

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日本代表MF久保建英(ソシエダ)

 日本代表のMF久保建英(ソシエダ)にとって、カタールW杯を2か月後に控えた今回のドイツ遠征でのテーマは「共通認識」をつくることだという。6月シリーズでも選手から「狙いの細かさが全然足りていない」といった危機感が語られていたが、久保もそうした部分を改善する必要性に踏み込んだ形だ。

 今季加入したソシエダで公式戦全8試合に出場し、すでに1ゴール2アシストを記録している久保。「僕のコンディションはいいと思うし、結果も出ている。特に立ち上がりについては言うことないんじゃないかと思う」。そう胸を張った久保は代表活動への影響について「周りからの評価も高い中での合流なので、僕の自信というよりは周りからの評価がいいのが一番嬉しい」と話した。

 ソシエダでは4-3-1-2の2トップとトップ下で主にプレーしているが、サイドに流れた際にも存在感を発揮。日本代表でも幅広いエリアでの活躍が期待できる。もっとも日本代表とはシステムが異なるのも事実。「やっているサッカーが全く違うので、それをそのまま活かすのは難しい」といい、まずは「そもそも一個人に代表が合わせるというのがおかしい話なので、僕が代表に合わせるべき」と代表仕様への順応に意欲を見せた。

 そうした中、肝心なのは「合わせるべき代表の戦い方」のクオリティーだ。久保は報道陣から今回のドイツ遠征のテーマについて問われると、次のように答えを返した。

「今回は移動がないぶん、練習期間も1日、2日長く取れる中で、チームとして具体的にどう戦っていくかをふんわりとしたものではなく、もっと具体的にこれというキーポイントを見つけていくというのが大事だと思う。それを1戦目の前までに3〜4日ある。3日、4日あればある程度1、2個の共通認識というのは作れると思うので、そこを作っていくのがまず目先の目標として大事」

 本大会グループリーグではドイツ、コスタリカ、スペインとの対戦を控える中、チーム全体の狙いをあわせていかなければ戦えない。久保は「4年に一度だし、僕を含めて選ばれれば初めての選手もたくさんいる中、もったいない思いはしたくない。リーグ戦じゃないので負けても次があるわけじゃないし、みんな4年後が約束されているわけではない」とW杯へのモチベーションを語りつつ、さらに共通認識を深めていく必要性を強調する。

「選考の中にいる一人の選手として、守備時のスタートだったり攻撃時のスタートだったり、攻守において一つ、二つはこれという共通認識を(持ちたい)。うまくいかなかったら立ち帰る場所があるというか、スタートの部分でこれとこれという優先順位ができてくるのが一番。いまもそれがないわけじゃないし、臨機応変に変えるのも大事だけど、スタートの部分でこれという強いものが特に強豪国はある。チームでやっていても思うけど、時間がない中で模索していくのが大事だと思う」。23日のアメリカ戦まではあと2日間。本大会2か月前の大事なテストマッチに向け、チーム内で少しでもすり合わせを進めていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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