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権田修一「逆にああいう最終予選を過ごせて良かった」森保J守備陣が積み上げてきた“一番の強み”とは

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日本代表GK権田修一(清水)

 守備陣の離脱者が相次いだカタールW杯アジア最終予選を経て、日本代表GK権田修一(清水)は確かな手応えを感じているようだ。「逆にああいう最終予選を過ごせて良かったと思っている。あれだけメンバーが変わった中で、そのつどコミュニケーションを取りながらやるという習慣がみんなついている」。事前キャンプに十分な時間を取れない本大会に向け、ポジティブな見通しを語った。

 2018年9月の森保ジャパン発足以降、アジアカップ、W杯予選と日本代表のゴールを守り続けてきた権田。6月シリーズも大一番にあたるブラジル戦(●0-1)にフル出場しており、ポジション争いで一歩抜け出す存在だと言える。そんな権田はDF板倉滉(ボルシアMG)が負傷のためメンバーを外れ、DF冨安健洋(アーセナル)とDF酒井宏樹(浦和)が復帰した今回の守備陣についても、前向きな印象を口にした。

「今日は非公開だったからあれだけど、今日の練習の中でもコミュニケーションを取る姿は多かった。最終予選と本大会は別物かもしれないけど、僕らが最終予選から積み上げてきたものはそういうところ」。欠員が出ても不安がなくなった背景には、次々に押し寄せてきたアクシデントを乗り越えてきた最終予選の積み重ねがあるという。

 昨年9月に行われた最終予選初戦のオマーン戦では、冨安が移籍手続のためメンバーを外れ、続く中国戦では酒井が負傷のため離脱。10月のサウジアラビア戦、オーストラリア戦ではいずれも復帰したが、11月のベトナム戦とオマーン戦は酒井が再び外れた。また今年1月の中国戦とサウジアラビア戦はDF吉田麻也(シャルケ)、冨安が揃って不在。3月のオーストラリア戦とベトナム戦でも酒井と冨安を欠いており、最終ラインを固定できないまま最終予選を戦っていたのだ。

 一方、この間に代役出場を果たしたDF山根視来(川崎F)、DF板倉滉(ボルシアMG)、DF谷口彰悟(川崎F)が次々に安定したパフォーマンスを見せ、DF長友佑都(FC東京)に代わって途中出場するパターンが定着したDF中山雄太(ハダースフィールド)も存在感を発揮。冨安、酒井を欠いた6月シリーズではDF伊藤洋輝(シュツットガルト)の抜擢や、長友の右サイドバック起用もあり、入念にコミュニケーションを取りながらチーム力を底上げしてきた自負がある。

「1月シリーズで吉田選手と冨安選手がいなかった時、ヤバいんじゃないと思ったかもしれない。でも中国戦の前半はそんなに完璧ではなかったけど、サウジアラビア戦の後半には何もないような状況に持って行けた」。そうした成功体験を振り返った権田は、この蓄積をこれからの戦いに活かせると考えている。

「今回で言えば、直前の合宿2試合で、1試合目でうまくいかなかったとしても、もっと言えば前回のチュニジア戦でうまくいかなかったとしても、そこで修正してしっかり高めていくのは僕らがこれまでやってきたこと」。そう自信を示した権田は「何が起きても焦らない準備は最終予選や2次予選を通じていろいろな選手が抜ける中でやってきた。誰が抜けてもしっかりやれるんじゃないかなというチームとしての自信はある」ときっぱり。「それがこのチームの1番の強みかなという気がする」と積み重ねを誇った。

(取材・文 竹内達也)

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