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さすがの突破弾も“本番”見据えた三笘薫「どの相手でも通用すると思われるプレーを」

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MF三笘薫(ブライトン)

[9.23 キリンチャレンジ杯 日本 2-0 アメリカ デュッセルドルフ]

 自信や手応えを掴んでいるという確信と、自分の立ち位置がどこにあるかという自覚を心の中で共存させている。

 ベンチスタートのMF三笘薫(ブライトン)がピッチに立ったのは、1-0とリードしてから長い時間が過ぎ、そろそろ追加点がほしかった後半23分。左サイドハーフの位置に入ると、左サイドバックの中山雄太やトップ下の鎌田大地らとの連携でチャンスを何度もつくった。自身の決定機もあった。

 そして後半43分。左サイドからPA内に侵入しながら右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 シュートの弾道は美しく、時間帯を考えるとダメ押しの1点となったが、試合後の取材エリアではクールな表情を崩すことはなかった。

「チャンスが2、3個あったので、そこのミスを取り返したのは良かったですけど、本番ではああいうところを決めきれないと、最後のチャンスもなくなってくる。もっと集中して1本1本に取り組まなければいけないと思う」

 W杯本大会まで2か月。メンバー入りやスタメン入りへアピールしたい気持ちがないわけはないが、あえてギラギラ感を前面に出すこともない。

 途中出場が多い状況だが、「本番を想定すると、引き分けか勝っている時でも途中出場しないといけないところがあると思う。(アメリカ戦のように)1-0をうまく使いながら攻撃でアクセントを出せればいいなと思う」と、チームの力になることを第一に考えている。

 今季は世界最高峰のプレミアリーグでプレー。「普段のスピード感というのは、常に覚えているし、チームの練習や代表合宿でもそのイメージを持ちながらやれているので、そこの“キレ”は保てている。試合には出られていないけど、練習から高いレベルやれることで、ここ(日本代表)に還元できるものたくさんあると思います」と意識は高い。

「どの相手でも、こいつは通用すると思われるようなプレーをしたい」。淡々と語る表情の奥に、残り2カ月間でさらに個の力をアップさせそうなパワーが潜んでいる。

(取材・文 矢内由美子)
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