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なでしこジャパン国際親善試合、MS&AD杯メンバー発表 池田太監督オンライン会見要旨

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池田太監督

 日本サッカー協会(JFA)は28日、10月に国際親善試合とMS&ADカップの2試合を戦う日本女子代表(なでしこジャパン)のメンバー25人を発表した。オンライン記者会見には池田太監督が出席。日本は6日にナイジェリア女子代表と、9日にニュージーランド女子代表と対戦する。要旨は以下のとおり。

池田太監督
「今回の国際親善試合、6日にはナイジェリア女子代表、そして、9日にはMS&ADカップとしてニュージーランド女子代表を迎えて国内で強化試合ができるということを本当に幸せに思っている。来年7月に行われるワールドカップに向けての強化というところになり、先月行われたE-1選手権での選手たちの活躍。そして、日頃のWEリーグ、なでしこリーグなどの所属チームでの活動、先月行われたU-20のワールドカップで戦ってくれた選手たちなどさまざまな選手たちを今回招集させてもらった。新たな強化の積み上げができればと思っている。E-1選手権で国内の試合を行ったが、今回新たに海外チーム所属の選手もIMD(インターナショナルマッチデー)というところで招集させてもらい、若い世代との融合を含めて、試合やトレーニングの中で新しい組み合わせ、良い積上げ、成長、関係性作りをし、チームとして大きく土台を広げる2試合にしていきたいと思っている。また、国内の皆さんに見ていただけるチャンスでもあるので、なでしこらしいアグレッシブな戦い、そして、粘り強く明るく挑戦していく姿を見せていけたらと思っている」

─U-20日本女子代表組のMF藤野あおば、MF小山史乃観、FW浜野まいかの特徴や、期待することは。
「藤野選手のところでは、スピードとゴールへ向かう姿勢に素晴らしいものがある。浜野選手に関しては、ゴールへ向かう姿勢やボールを収めるプレー。クリエイティブなプレーも含めて、自分の特徴が、なでしこのグループに入ったときにどれくらい発揮できるか、また、他の選手とのどういった関わりが生まれてくるか、そういったところは期待している。また、小山選手は、U-20のチームでは主に左サイドの選手として運動量豊富にプレーしてもらったが、そういった中で質を求めていきたい。小山選手が入ることによって年齢層の幅が広がり、その中でどういった化学反応が起きるか、また、選手にとっても良い経験になるというばかりでなく、自分の良いところを出してアピールしてほしいと思っている」

─攻撃の中心を担ってきたFW岩渕真奈、MF長谷川唯を招集しなかった理由は。
「2人に関して理由は一つではないが、コンディションの問題や日本で開催するというところの移動の問題などの様々な要素を含め、いろんなことを総合的に考えて今回招集していない」

─全体的に質を上げるという中で、特にこういう選手を見つけたいというポイントは。
「質も強度も上げていきたいというところは常に考えていることだが、我々のコンセプトでもある奪うというところでは、ゴールを奪うための推進力を持った選手だとか、その中で判断スピード、プレースピード、そのスピードに負けず技術を発揮できるといった選手が増えればなと。そういった選手で、一つずつチームとして積み上げていきたい」

─対戦2か国の特徴は、どのように感じているか。
「ナイジェリア代表はアフリカの強豪国の一つであるし、U-20の大会でもナイジェリアの選手の個のスピードだとか、そういった1人1人の強さというところは見られた。そのシニアのチームなので、1人1人のスピードだとか、ドリブルの持ち運び方などに特徴があると思っている。前線のオショアラ選手(MFアシサト・オショアラ)は、バルセロナで活躍している選手だし、その他の選手も各国いろんなリーグで戦っている。ニュージーランドは来年のワールドカップでオーストラリアとの共催国でもあるので、計画的に強化をしている。数試合見た中では、非常にいろんなトライをしているチーム。守備のところではアグレッシブに前からプレッシングをかけてくるところもある」

─E-1選手権で国内組のさまざまな選手が力を発揮したが、その中でFW井上綾香が今回も招集されている。期待することは。
「彼女の良さはボールを引き出す動きを止めずに常に良いタイミングで顔を出して、ボールを受けた後もゴールへ向かってプレーできるところ。そこは、トレーニングや試合の中で見せてもらえたらと思っている。また。周りの味方の選手を見て自分のポジションを決められるだとか、そういった臨機応変さも持っている。前線の選手なので得点を奪うところも求めていきたい」

─DF清水梨紗、DF南萌華ら、今季から海外に挑戦した選手たちが多い印象。彼女たちの現状や今回の2戦で期待することは。
「WEリーグもそうだが、海外のチームへの新しい挑戦、自分を成長させたいという素晴らしい意欲を持った選手たちの集まりであることは嬉しく思う。2人の選手だけじゃないが、新しくトライした選手はしっかりと環境適応して、チームに入りプレーしてるんじゃないかと思っている。また、日本でやるというところでは、海外のリーグが終わってからの移動を含め、タフさも求められてくるので、その中で一つ経験値を上げていければと思っている。一緒に活動するときには、それぞれの所属チームの話なんかも聞ければと思っている」

─短い試合間隔で移動を行うことはW杯へ向けての良いシミュレーションになると思う。そうした中で確認しておきたいことは何か。
「1試合目の国際親善試合は兵庫県で行い、移動してからのMS&ADカップとなる。来年のワールドカップでも、一つベースキャンプを決めてそこから試合に行くような環境も考えられるので、移動して試合をするといった環境適応を含めてこういった活動で経験値を上げる。短い期間でトレーニングやミーティングの中で情報を整理して戦うといったサイクルというところも、一つの積み上げになるんじゃないかと思っている」

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