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なでしこJ杉田妃和が攻守に機転「運動量だったり、隙を突くような動きが得意」、勝利の“キーパーソン”に

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[10.6 国際親善試合 日本 2-0 ナイジェリア ノエスタ]

 ナイジェリア女子代表戦に3トップの左で先発出場した日本女子代表(なでしこジャパン)MF杉田妃和が勝利のキーパーソンとなった。

 なでしこジャパンは6日、国際親善試合でナイジェリアと対戦。池田太監督下初となる3バックで試合に臨むと、前半は新システムへのフィットが上手くいかず、歯車が合わない。ワイドに張った3トップの両翼と両ウイングバックがお互いの良さを消し、全体に距離感が生まれ、孤立したところでボールを奪われる回数が増えた。

「前半は攻撃のバリエーションが少なかったし、サポートの距離が遠かった。ロングボールでの攻撃が多かったからボールを奪って攻撃が始まっても、すぐ取られてというのが多かった」

 苦しんだ前半をそう振り返った杉田は、後半に向けて修正。「自分は運動量だったり、隙を突くような動きが得意」と裏への動きを増やし、「一歩の速さが違う」相手選手を間延びさせ、中盤にスペースを作る。FW田中美南、MF宮澤ひなた、MF林穂之香ら「足元で受けるのが得意」な選手の良さを引き出し、攻撃を活性化させた。

 杉田の機転もあり試合の主導権を握った日本は、後半19分にフリーキックの流れから、田中が先制点。さらに、同23分には、ボックス内に抜け出した杉田が倒されてPKを得ると、田中が冷静に沈めて追加点を挙げた。

 そして、試合終盤にかけてボランチに入った杉田は、守備でも貢献。「失点しないで終わりたかったので、確実なプレーを目指した。そうした中で、前の3枚を含め、もう少し前線からプレッシャーをかけれたら、DFラインとボランチの間のケアも上手くいくと思ったので、相手を掴むというところは声をかけながらやった」とここでも機転を利かせた。

 攻守に存在感を示し、チームを勝利へと導いた杉田。「前半はラストレーションが溜まりながらも、できることをやろうとしてた。プラスの声がチームの中から出てきていたので、前向きで良かった」とチームとしてトライした試合での収穫も語った。

(取材・文 成田敏彬)

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