beacon

レアル中井は4年ぶり年代別代表へ…U-19代表・冨樫監督「戦術的要素が増えてどれくらいチームに入ってこれるか」

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF中井卓大がU-19日本代表に初招集

 レアル・マドリーのカスティージャ(Bチーム)に所属するMF中井卓大がU-19日本代表に初招集された。2日、冨樫剛一監督はオンライン会見で「戦術的な要素が増えてきた中で、どれくらいチームに入ってこれるか期待している」と語った。

 19歳の中井は、2012年に日本で開催されたR・マドリーのファンデーションキャンプに参加し、育成組織カンテラに加入した。20年にはトップチームで負傷者が続出したことでトップとの練習も経験。21年にはU-19のフベニールAに飛び級し、今シーズンからはR・マドリーのBチームであるカスティージャに所属した。

 R・マドリーのレジェンドでもあるラウル・ゴンサレス氏が指揮官を務めるカスティージャは、現在スペイン3部相当のリーグに所属する。10月24日に19歳になったばかりの中井は今季2度ベンチ入りするも、出場機会には恵まれず。9月25日のリーグ第5節・バダホス戦で後半41分から途中出場し、ダブルボランチの一角でプレー。ようやくカスティージャでの公式戦デビューを果たした。

 スペインで奮闘する19歳に、冨樫監督も以前から注目していた。日本サッカー協会の現地駐在員が、中井とコミュニケーションを取りながら現状を確認。「実際にスペインのBチームに19歳の選手がいるということで、なかなかゲームに携わることは難しいと理解している。コンディション面でゲームに出ていないとやはり相当な差が出てくる。ずっと悩みながら彼の力を注視してきました」(冨樫監督)。中井がいる地スペインでの遠征ということもあり、今回の招集に至ったという。

 スペイン遠征では来年5月開幕のU-20W杯に出場する強豪国、U-19スロバキア代表やU-19フランス代表と対戦。U-19日本代表は来年3月にU-20W杯最終予選も兼ねるU-20アジア杯も控えており、残された時間が少ない中での強化と、そして新戦力発掘を目的とした貴重な遠征となる。

 中井が最後に年代別代表に選ばれたのは、2018年10月フランス遠征でのU-15日本代表だ。そこから丸4年。R・マドリーのトップチーム予備軍という厳しい環境での戦いを経て、再確認する点は多い。指揮官は「19になって戦術的な要素が増えてきている。そういう戦いの中で、彼の戦術的なものがどれくらいチームに入ってこれるのか期待している」と初招集の真意を語った。

 U-19日本代表は9月のU-20アジア杯予選を勝ち抜き、来年3月のU-20アジア杯出場が決定。16か国が4組に分かれてグループリーグを行い、決勝トーナメントを勝ち抜いた上位4か国が、来年5月開幕のU-20W杯出場権を獲得する。日本はグループDに入り、サウジアラビア、中国、キルギスと対戦する。

(取材・文 石川祐介)

TOP