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【StatsBomb×ゲキサカ】テクノロジーを使って調べてみた…日本代表選手に似ている欧州5大リーグの選手は?:堂安律編

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MF堂安律(写真左)

 サッカー界では近年、テクノロジー活用が急速に進行しており、試合中にもさまざまなデータが集められている。走行距離、スプリント数といったJリーグでもおなじみの数値だけでなく、パス成功数、ドリブル成功数、インターセプト数、タックル数などプレー内容に関する数値もいまや当たり前。「ゴール期待値」など価値判断を含んだ指標も続々と編み出され、データをピッチ内のクオリティー向上に活かそうという取り組みがなされている。

 イギリスの『STATSBOMB』もそうしたサッカーに関するデータを扱う企業の一つだ。同社は前述のような基本的な数値に加え、相手へのプレッシャー、位置ごとのプレー成功率、シュートインパクト時のボールの高さなど、3000項目以上の細かいデータを集計。またボールポゼッション時のプレー価値を示す「OBV(On-Ball Value)」という指標を考案し、選手のキャラクターを詳細に数値化している。

 また同社のサービスでは「OBV」を組み込んだレーダーチャートを選手ごとに作成し、似たような特徴の選手を探すことができる「シミラー・プレイヤー(Similar Player)」という機能を搭載。もし、とあるクラブの選手が他クラブに移籍する可能性が出てきた場合、後継者候補を世界中から探し出せるようになっている。

 『ゲキサカ』では『STATSBOMB』社協力のもと、日本代表を支える若手選手たちの「Similar Player」を調査。シリーズ6人目は今季からフライブルクでレギュラーポジションを掴み、カタールW杯の日本代表メンバーにも選出されたMF堂安律だ。

 ガンバ大阪の育成組織出身の堂安は2017年夏、期限付き移籍先のフローニンゲンで欧州でのキャリアをスタート。翌18-19シーズンは完全移籍に移行すると、19-20シーズンはオランダのPSVに完全移籍した。20-21シーズンはビーレフェルトへの期限付き移籍でブンデスリーガ初挑戦。昨季はPSVに復帰し、公式戦29試合10得点を記録した。

 以下の図は、昨季の堂安のレーダーチャートをオランダ・エールディビジのウインガー平均と比較したもの。先ほど紹介した「OBV」などほとんどの数値でリーグ平均を大幅に上回り、とくに即時奪回の指標「プレッシャーリゲイン」や、ファウル獲得数、ボックス内のクロス成功率が際立っていた。


 さらにこうした堂安のレーダーチャートの形状を踏まえ、欧州5大リーグから「Similar Player」を検索。するとリヨンのブラジル代表MFルーカス・パケタ、アタランタからモンツァに今季加入したイタリア代表MFマッテオ・ぺッシーナ、リバプールのコロンビア代表FWルイス・ディアス、バイエルンのドイツ代表MFジャマル・ムシアラの名前が出てきた。いずれも各国を代表する有名選手だが、エールディビジでの堂安は彼らと匹敵するパフォーマンスを見せていたと言える。

 さらにこの機能を使うと、J1・J2でプレーする選手と比較することもできる。欧州5大リーグとJリーグではプレーレベルが異なることは留意しなければならないが、堂安に似ている選手としてMF満田誠(広島)、FW宮崎純真(甲府)、FW遠野大弥(川崎F)、FW氣田亮真(仙台)が並んでいる。

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