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久保建英が感じる日本サッカーの現実「スポーツの中で一番というわけじゃない」

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MF久保建英(ソシエダ)

 日本代表MF久保建英(ソシエダ)が13日、合流初日のトレーニング後に報道陣の取材に応じ、日本サッカーの未来への思いを語った。「自分たちにできることは今回の大会で少し良い結果を残すことによって、強い日本を見せていくこと。それが一番の近道」。日本におけるサッカーの現状を受け止めた上で、その発展に寄与していく気概を見せた。

 12日深夜にドーハ入りし、13日のトレーニングから全体練習に一部合流した久保。滞在先ホテルへの到着時にはサングラス姿も話題を呼び、カタールW杯でのプレーにもひときわ大きな注目を集まる中、練習後取材では「日本のサッカー人気の低迷」にも話題が及んだ。

 そこで久保は「サッカー人気が低迷しているというより、そもそもなんて言うんでしょう。根本的にたぶん、日本は他の国と比べてサッカーに対する熱がないなっていうのは、最近ワールドカップが近づくにつれて正直思ってるところはあります」と現状認識を吐露。「いい意味で日本は豊かなので、成り上がろうと思ったらサッカーしかないというわけじゃないし、スポーツの中でサッカーが一番というわけじゃない。いい意味で枝分かれしていて、いろんな選択肢が子どもたちにもある中で、自分が何を言ったところでサッカーに熱を持ってくれる子どもというのは多くいないと思う」と冷静な見解を語った。

 それでもW杯という大舞台がサッカー人気を呼び起こす一つのきっかけにはなると捉えているようだ。

「自分たちにできることは今回の大会で少し良い結果を残すことによって、強い日本を見せていくこと。それが一番の近道かなと思うし、やっぱり強い国の子供たちはサッカーをやりたいと思っている。ブラジル、スペイン、ドイツもそうですけど、強いチームの子供たちって、例えばサッカーより何かをやりたいっていう子どもたちの数はすごい少ないと思う」

 そのうえで久保は、世界の強豪国のように継続的な結果を残し続けることの重要性を強調した。「そういった列強と言われるような国に日本がなっていくしか、選択肢が多すぎる国の中でサッカー人気を取り戻すっていうのは難しいんじゃないかなと僕は思っています」。10歳からスペインで過ごし、ゴールデンエイジを欧州最前線で過ごしてきた21歳は、現実的な目線の先に日本サッカーの発展を見据えていた。

(取材・文 竹内達也)

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