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冨安健洋、初のW杯目前でも泰然自若を貫ける理由「いまリーグで一番上ですし…」

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日本代表DF冨安健洋

 発される言葉の端々からは、ハイレベルな日常で培った自負を感じさせる。その揺るがぬ姿勢は、自身にとって初めての大舞台でも変わることはない。日本代表DF冨安健洋(アーセナル)は合流初日の13日、1週間後に開幕を控えるカタールW杯に向けて「いつもどおりやれたらいいなと思います」と控えめに意気込みを語った。

 冨安は今季、プレミアリーグ首位を走るアーセナルで公式戦16試合に出場。昨季の加入から最も多く出場している右サイドバックだけでなく、センターバックや左サイドバックなど最終ラインの複数ポジションを担い、負傷離脱がありながらもチームの快進撃に大きく貢献してきた。

「プレミアリーグでやっていて、毎週どの試合も簡単な試合というのがない。そういう中でやらせてもらっているのはもちろんですし、練習の中でも本当にかなり高いスタンダードを要求されるので、そういった環境が僕を成長させてくれているのかなと思います」

 そんなハイレベルな日常は、代表活動での自信にもつながっているようだ。「スタンダードが高い中でやらせてもらっているので、いまはリーグで一番上ですし、しっかりとやるべきことをやりたいなと思います」。世界最高峰のリーグで通用しているという事実をもってすれば、W杯という舞台にも臆することはない。

「いよいよだなと思っているけど、いつもどおりというか、自分の中では平常心でやったほうがいいプレーができると思っているので。ディフェンダーですし、変な感情が入るとうまくいかない。いつもプレミアでやっているし、アーセナルでやっているというのを良い意味で自信を持って、いつもどおりやれたらいいなと思います」

 アーセナルはミケル・アルテタ監督の就任4年目で躍進中。「僕も2シーズン目で去年よりも今年のほうがより成熟しているし、良いものになっているところがある」と手応えを語った冨安は、準備期間の短い代表チームでは「正直、短い時間であそこまでのクオリティを出すことは不可能」と感覚の違いを認める。

 それでも「僕らには僕らなりの戦い方もあると思うし、何をやるにしても信じることが一番大事だと思っている。信じてやるべきことをやるだけ」ときっぱり。「僕だけじゃなく他の選手もレベルの高いところでやっているし、CLでプレーしている選手たちもいる。戦力的に見ても負けていることはないというか、昔と比べてかなり劣っているというわけではない」と選手層にも自信をのぞかせつつ、「ベスト8というところは国として立っていないので、そこを達成するためにやるべきことをやるだけ」と静かに決意を示した。

(取材・文 竹内達也)

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