[11.17 国際親善試合 日本 1-2 カナダ ドバイ]

　カタールワールドカップ前最後のテストマッチで逆転負け。日本代表は結果で弾みをつけることができないまま本大会に入っていくことになった。試合後、後半40分からの出場となった主将のDF吉田麻也(シャルケ)は課題を見つめつつ、W杯初戦に向けて「十分に時間はある」と前を見据えた。

　試合間隔が空いていた選手のコンディションを高めるべく、テスト色の濃いメンバー構成となった国際親善試合のカナダ戦。日本は立ち上がりにMF柴崎岳(レガネス)の浮き球スルーパスからMF相馬勇紀(名古屋)が抜け出して先制点を奪ったが、その後はパワフルな攻撃を仕掛けてくる相手に劣勢が続いた。

　吉田が課題と感じたのは、攻守における意思統一だ。

「行くところと行かないところ、つなぐところと割り切るところを明確にしないといけない。今日も一人がプレスに行って、GKまで行って剥がされるところがあったけど、ノイアーだったらもっと上手い。そういうところを徹底しないといけない」

　先発のうち本大会のレギュラーに近いのは国内組のGK権田修一(清水)とDF酒井宏樹(浦和)、長期離脱明けのFW浅野拓磨(ボーフム)とDF板倉滉(ボルシアMG)、急速に序列を上げているMF久保建英(ソシエダ)のみ。それぞれが共にプレーした時間も少なく、アピールの必要に燃える選手の心理もあり、難しい状況であったのは確かだった。

　その点について吉田は「メンバーが代わって状況的にアピールしたい気持ちもわかるし、本番になったらグッと現実的になる」と指摘。本番仕様の意思統一をこれから固める姿勢を示した上で、各選手のコンディション調整ができたことについて「一番の懸念材料。コンディションがしっかり伴って、全員がいい状態で試合に行かないといけないのでそこはよかった」と前向きに語った。

　グループリーグ初戦のドイツ戦まではあと6日間。「十分に時間はあるし、もう一回、心も体もチャージして連戦に臨まないと。それくらいで臨まないと勝てる相手じゃない」と切り替えの必要性を強調した主将は「ドイツも苦戦はしているとはいえ、ピークをここに持ってきていないのは明らか。2戦目にピークを持ってきているというのは昨日(ドイツのオマーン戦、○1-0)も感じたので、チャンスはある」と力強く語った。

(取材・文　竹内達也)

---

▶「FIFAワールドカップ」ABEMAで全64試合を無料生中継!ハイライト無料配信!
★日本代表など参加32チームの最新情報をチェック!!
2022W杯カタール大会特集ページ
★全64試合の日程&テレビ放送をチェック!!
2022W杯カタール大会日程&TV放送