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苦境の背番号10…南野拓実が反骨心を胸に秘める理由「いまはW杯なので」

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日本代表MF南野拓実(モナコ)

 日本代表MF南野拓実(モナコ)がカタールW杯ドイツ戦を2日後に控えた21日、非公開練習後に報道陣の取材に応じ、「ミーティングや試合の準備を重ねるたび、いよいよだなという気持ちになるけど、いまは落ち着いている」と現在の心境を語った。

 森保ジャパン発足時からチームの中心を担い、出場42試合、17ゴール、8アシストはいずれもチーム最多。だが、9月のドイツ遠征では4-2-3-1のトップ下にMF鎌田大地(フランクフルト)が君臨し、4-3-3で担ってきた左サイドにもMF久保建英(ソシエダ)やMF三笘薫(ブライトン)が台頭している中、その地位は危うくなってきている。

 それでも南野は「変わらずやるだけ」だと強調する。

「僕は誰が出ても日本が勝つことが一番だと思っている。スタメンでも、途中からであっても、チームのためにやるべきことをやることしか考えていない。目の前の試合でスタメンだけじゃなくて、悔しい気持ちよりも、じゃあ何分か試合に出るかもしれないために準備して、自分が何をできるのかということしか考えていない」

 ザルツブルクでも、リバプールでも、キャリアを切り拓くたびに見せてきた反骨心。だが、いまの日本代表ではそうした素振りは見せない。17日の国際親善試合・カナダ戦後も「大地の長所をチームでどう出せるかが、僕らが(W杯で)上に行くための鍵」と述べ、ポジション争いをしている鎌田に敬意を向けるような言葉を発していた。

 そんな思いに至ったのは、目の前に控えた大舞台ゆえだという。「今まではそうじゃなかった。だけどいまはW杯なので」。そう言い放った南野は「そういう気持ちはあっても誰も表には出さない。そういうのも大事な場所だと思う」ときっぱり。「チームのために何ができるか。その中で自分たちが刺激し合って、高め合えればと思っている」と力強く語った。

 初戦で激突するドイツは日本がこれまで一度も勝ったことのない強豪国。闘志を胸に秘めながら奮闘する背番号10は「相手のほうが格上だと思うけど、逆にチャレンジャーという気持ちで、失うものが何もない。そういう気持ちで臨めればいい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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