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「よく目が合う」“リハビリ仲間”浅野&板倉の阿吽の呼吸が生んだ歴史的逆転弾

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勝ち越しゴールを決めたFW浅野拓磨

 阿吽の呼吸だった。大会直前のケガで一時は出場が危ぶまれながら、ギリギリでW杯に間に合わせた日本代表FW浅野拓磨(ボーフム)とDF板倉滉(ボルシアMG)。その2人のコンビネーションで歴史的な逆転ゴールが生まれた。

 後半38分、板倉のロングボールに浅野が反応。PA内右でDFニコ・シュロッターベックと競り合いながら右足を振り抜き、GKマヌエル・ノイアーが守るゴールのニア上を豪快に打ち破った。

「ニア上を狙ったわけじゃない。思い切って打った結果、ああいうコースに行った」。思い切ってシュートを打つだけ――。それは試合前から浅野が公言してきたこと。“有言実行”のジャガーポーズも披露したが、アシストの板倉への感謝も忘れなかった。

「(板倉)滉がボールを持った瞬間、来るなと思った」。浅野は板倉のことを「内側(ないそく)仲間」と表現。浅野は9月10日のシャルケ戦で右膝内側側副靭帯断裂の重傷を負い、板倉も9月12日の練習中に左膝内側側副靭帯を部分断裂し、ともに長期離脱を強いられた。

 板倉は今月11日のドルトムント戦の後半43分から途中出場し、実戦復帰を果たしたが、浅野は復帰しないまま代表に合流。それでも2人はそろって17日のカナダ戦に先発し、W杯に間に合わせた。

「僕らはケガをしてから意思疎通ができている」と浅野が言えば、板倉も「同じタイミングで膝をケガして、リハビリをともにしていたので、あの抜け出しは見逃したくなかった」と笑顔で応じた。

「さっきも(浅野と)話したけど、一緒にリハビリをしていたからか、よく目が合うねって。(浅野)拓磨くんが動き出したのが見えて、迷いなくボールを届けたいなと思った」。得点のシーンを振り返った板倉は「あれを決めるのは相当難しかったと思う。(浅野)拓磨くんの個人技が光ったと思うし、難しい体勢からゴールを決めてくれて日本を救ってくれた」と称えた。

(取材・文 西山紘平)

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