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日本vsコスタリカ 試合前日の森保一監督、MF遠藤航会見要旨

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 日本代表は27日、カタールW杯グループリーグ第2節でコスタリカ代表と対戦する。森保一監督とMF遠藤航(シュツットガルト)が26日、メインメディアセンターで公式会見を行った。

 以下、試合前日の会見要旨

森保一監督
「明日のコスタリカ戦に向けて、ドイツ戦後の3日間、われわれにできるいい準備をしてこられた。明日の試合に向けても、選手にはチーム一丸となって粘り強く最後まで戦い抜くこと、勝利を目指して、アグレッシブさと我慢強さを持ち合わせて戦ってほしいと思う。またドイツ戦でも非常に多くのサポーター、日本の国民の皆さんから応援していただいて勝利することができた。勝利を非常に喜んでいただけたという情報を見ているので、コスタリカ戦も勝利して、国民の皆さんに喜んでいただけるようにベストを尽くして戦いたい」

●MF遠藤航(シュツットガルト)
「非常に大事な試合になると思う。ドイツ戦同様タフで厳しい戦いになると思うけどチーム一丸となって戦って勝ち点3を取れるように頑張りたい」

―コスタリカは初戦に0-7で敗れた。ゲームプランは。中3日での戦いが続くが、疲労を見据えた選手起用は。
森保「コスタリカは非常に身体能力の高い選手も多いし、組織としてもタフに戦えるチームだということを、これまで彼らをスカウティングしたうえで力のあるチームだと思っている。W杯初戦は0-7と大敗したが、だからこそコスタリカはわれわれとの戦いにかけてくる。そして敗戦後のリバウンドメンタリティーも非常に強い気持ちを持って、われわれに対して戦いを挑んでくると思う。自分たちのやるべきことをしっかりやることと、コスタリカがこの試合にかけてくることを覚悟して、試合に臨まないといけない。われわれにとっても重要な第2戦なので、コスタリカがどういう戦いを仕掛けてくるかは分からないが、彼らが勝ちに来るという部分、前から来ても、これまでどおりしっかり守備を固めて戦いを挑んでくるにしても、われわれがその状況に対応して最終的に試合をモノにできるようにしたい。選手起用については、まずは明日のベストということで選手起用を考えているし、1試合目の疲労等も考慮して明日のメンバーを決めたい。メンバーに関しては明日の試合前の発表を楽しみにしてほしい」

―日本はドイツに勝って世界的に注目されている。コスタリカはスペインに大敗した。精神的に重要になることは。
森保「W杯の初戦でドイツというW杯のチャンピオンになったこともある世界のトップオブトップの強豪に勝てたことは、日本サッカーの成長であり、素晴らしい選手たちが戦ってくれたということで誇りに思える結果を出せたと思うが、ドイツ戦での勝利はコスタリカ戦の勝利を約束してくれるものではない。対戦相手も違って、戦い方もしっかり整理しないと、コスタリカ戦はモノにできない。過去の成果であり、課題でありを明日のコスタリカ戦に向けて、気持ちを切り替えることが大切。ドイツは航もブンデスで厳しい環境でもまれて成長している。今回も8人の選手がドイツでプレーしていて、ドイツのサッカーには選手の成長に貢献していただいている。過去の歴史の中でもクラマーさんはじめ多くの指導者選手が日本サッカーの成長に貢献してくださったことに感謝しながら、まだまだ彼らにも学びながら日本が世界で戦っていけるように、日本らしいサッカーを構築していけるようにしていきたい。

遠藤「まだ何も決まってない。大会が始まる前からドイツに勝っても負けてもこの2戦目大事になると個人的にずっと予想していて、勝って、コスタリカは負けたけど、相手は後がない状況で何が何でも勝ち点3取らないといけないという状況でくると思う。自分たちはまた次も勝ちにいかないといけない。グループステージ突破が決まったわけではない。チーム全体としても、個人としても気を引き締めて臨まないといけない状況だと思う」

―コスタリカの選手で注目している選手はいるか。
森保「世界的に有名な(ケイラー・)ナバス選手がいるし、コスタリカは非常に強固な守備を持ち味とする強豪だと思う。フィールドの選手にもいい選手がたくさんいる。名前を挙げると選手が明日調子がよくなると困るので控えるが、われわれも勝つために戦うので、ナバス選手が守るゴールをこじ開けられればと思う」

遠藤「僕は守備的なMFなので前線の速い選手、ウイングの選手は警戒しないといけない。トップ下、前の選手を含めしっかり守れる準備をしようと思っている」

―これまで日本は2連勝したことがない。勝負をかけていくか。
森保「明日の試合は重要な試合。コスタリカはこれまでにW杯でベスト8経験している強豪国。第1戦を踏まえた上で、難しい試合、厳しい試合になることを覚悟して臨まないといけない。われわれのスタンスとしては目の前の一戦に最善の準備をする、その試合で自分たちの力を出し切ってベストを尽くして戦い抜くことをこれまでもやってきたし、W杯の初戦でも選手たちはその戦い方を見せてくれた。コスタリカ戦もわれわれがいま持っている者をぶつけられるように戦いたい。連勝がどうこうではなく、勝つために戦いたいという気持ちを強く持って試合に臨みたい」

―脳震盪などのコンディションはどうか。
遠藤「脳震盪に関しては特に問題ない。コンディションに関してはドイツ戦は少し試合から離れていた。今回は中3日で連戦になるけど、よりコンディションよく、明日の試合に挑めるのかなと思う」

―選手起用はエクアドル戦の終盤よりもアップデートしていた。そのあたりの取り組みは。また采配が当たった次の試合の難しさはあるか。
森保「前の試合からコスタリカ戦での選手起用に関しては、まず軸となるのはコスタリカ戦にわれわれが勝利するためにベストなメンバーを選ぶということと。試合の中で状況に応じて、選手の交代策を考えるということに軸は変わりはない。選手を選ぶということに関しては26人のいい選手がそろっているので難しい。交代策は状況に応じて、われわれには素晴らしい選手たちがベンチに準備してくれているので、状況に合わせて最適と思える交代策を考えていくだけかなと思う。明日の試合もスタートの選手、ベンチから試合の途中にピッチに入る選手を含めて、チーム一丸となって試合をモノにできればと思っている」

―選手がドイツとの試合を忘れて、地に足をつけるのは難しいか。
森保「難しいことではないと思う。ドイツ戦の勝利に関して、隣の遠藤航も含めて、ほとんどの日本代表の選手はプレミアリーグでもブンデスリーガでもプレーしている。ヨーロッパのサッカー強国の中で、普段から助っ人外国人としてプレーしているので、選手として驚きはなかったのかなと思う。歴史的には驚きであり、歴史的な勝利だったかもしれないが、選手にとってはいい準備をした結果の勝利だと思う。メンタルの切り替えに関してもさきほど遠藤航が話してくれたが、次の一戦が大事ということで、ドイツ戦からコスタリカ戦に向けて、気持ちは切り替わっていて、過去をすべて次のコスタリカ戦に生かすということで、選手は落ち着いてコスタリカ戦に向かってくれていると思う」

―得失点差に目が行くが、選手に伝えることは。
森保「ミーティングで話しているのは、コスタリカの状況について、どういうモチベーションでどういう戦いを仕掛けてくるかは話しているが、選手はそれまでにそれぞれ話して情報共有してくれている中、得失点差よりまず落ち着いて、相手が前から仕掛けてきても、これまで同様の戦い方をするにしても、まずはいい守備をして、いい攻撃を仕掛けていくということを落ち着いてやれればと思う。得失点差よりもわれわれが明日の試合どう勝っていくか、厳しい戦いを踏まえて戦いに臨むことが大切だと思うし、したたかに状況に応じて相手を上回っていけるように、明日の試合をモノにすることにフォーカスしたい」

―五輪は中2日だったが、今回の中3日は経験が活きる?
遠藤「中2日と3日で大きな違いはあるけど、W杯という大きな舞台で緊張感があるし、もちろん中3日でもずっとプレーし続けるのはタフだなと思う。ただ自分のスタンスとしては、W杯という子供の頃から夢見てきた舞台で常にプレーしたい思いはある。結果によって変わるかもしれないが、個人的なスタンスとしては戦い続けることを意識してやりたい」

―ロッカーを綺麗にすることについてどう考えているか。
森保「日本人にとっては当たり前のことかなと思っている。私自身が育成年代のとき社会人のとき、いろいろな方々から教育を受けたところでいうと、“帰るときは来たときよりも美しく”というのは教えられて来たので、日本の文化として、自分たちが使ったところはきれいにして帰るというのは当たり前で常識かなと思う」

―ドイツ戦は22%のボール保持率だった。コスタリカも前回は悪かった。今回はどうなりそうか。
森保「理想はわれわれが守備から攻撃に移るという部分、速攻を仕掛けられるときは素早く速攻を仕掛けるところは持っておきながらも、ボールを保持しつつ試合をコントロールするというのはトライしてきた。第1戦の強豪相手にはなかなか思ったようなことはできなかったが、常に自分たちがボールを握りながら試合をコントロールすることは目指していきたい。明日の保持率がどうなるか分からないが、明日の試合に向けてはもっとボールを保持してゲームをコントロールできるようにトライしたい」

―初陣の相手がコスタリカだった。この4年間でどうチームは成長したか。
森保「チームとしては目の前の一戦に勝利を目指して戦うということ、最善の準備をするということ、それを明日も実践したい。成長に関しては攻撃、守備ともにさまざまなものがレベルアップして来られたかなと思うが、何よりも成長というか、私自身がすごいなと思うのが、選手たちが世界で勝っていくために個々の力を磨いて、レベルアップしてきてくれた姿を見られたことが一番すごいなと思うし、選手個々の成長が一番かなと思う。グローバルスタンダードの中で選手個々が身に着けたものを日本人の良さであるチーム一丸となって戦う、つながる力だったり、今回の短い準備期間で合わせる力だったり、個単体だけでなくチームが機能するところを見せてくれているのは成長」

遠藤「選手としては4年前と比べてどうかと言われると、この代表に残り続けないといけない状況で、一人ひとりが競争して、勝ち取ってここまで来たメンバーで、僕も前回のW杯では試合に出られなくて、そこからスタメンを取りたいと思ってやってきた。森保監督の言うとおり、選手の成長がチームの成長につながっている。コスタリカ戦はドイツ戦同様、この4年間の集大成は、前節のドイツ戦から見せていかないといけないと思っていて、それを1試合見せられた。いまはそれをいかに最後まで続けられるかだと思っている。ドイツ戦のようなパフォーマンスをチームとしてキープして勝ちに行くだけだと思う」

(取材・文 竹内達也)
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