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4年半で積み上げたチーム力を誇った権田修一「森保さんがやってきたことのおかげで…」

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日本代表GK権田修一(清水)

 日本代表GK権田修一(清水)が26日、報道陣の取材に応じ、カタールW杯コスタリカ戦(27日・アルラーヤン)の展望を語った。日本は初戦でドイツに2-1で逆転勝ちした一方、コスタリカはスペインに0-7で完敗。それでも権田は「ワールドカップ中、まだ突破の可能性がゼロになったわけではないので、間違いなくしっかり戦ってくるんじゃないかなと思う」と警戒を欠かさず、森保ジャパンが積み重ねてきたチームの総力で迎え撃つ構えを見せた。

 対戦相手のコスタリカの現状を察するにあたり、権田が重ねたのは同じアジア勢のイラン。初戦でイングランドに2-6の大敗を喫したが、第2戦でウェールズを2-0で破ったイメージだ。「どうなるかなと思ったけど、立ち上がって戦った結果、相手の退場者というのもあったけど、しっかり結果を残した。その姿を見ていて、やっぱりああいうのがW杯だなと」。コスタリカも同様のリバウンドメンタリティーを発揮してくることが考えられる中、「細かいディテールが大事なってくる」と強調した。

 コスタリカはもし日本に敗れれば、グループリーグ突破が絶望的。戦い方を変えてくる可能性も十分にありうる。「得失点-7ということを考えると、まずは2勝することが彼らにとって絶対条件なので、前から一気に来るかもしれないし、逆にうちが勝ってることで『次で決めよう』というところを逆手に取って、引いてカウンターで来るかもしれない。スタメン含めてフタを開けてみないと分からない」。そう力説した権田は、自分たちの戦い方に目線を向けた。

「僕らはまず、コンディションを含めて戦える準備を3日間やってきた。初戦のドイツ戦もまさかズーレが右サイドバックで出てくると思わなかったし、ここから試合を重ねていたら、いくらでもイレギュラー、予期しないことは起きる。そこに対応する力も大事。僕らは予選を通じていろんな対応をする訓練をやってきたので、次のコスタリカ戦もやらなきゃいけないかなと思う」

 そうした臨機応変な対応は森保ジャパンの積み重ねてきたものだ。またコスタリカのような戦法を取ってくるチームも森保ジャパンには慣れたもの。権田はカタールW杯予選を振り返りつつ、コスタリカ対策を見据えた。

「コスタリカはブロックを引いてくることをベースでやるチームではあるので、ボールを持つことよりも、持たないところから出てくる。親善試合を見ていてもそういう試合が多いので、攻めている時のリスク管理が大事。うちがボールを持っていて、カウンターで仕留めようとしてくるチームが多かったので、最終予選でも2次予選でもそこはずっとテーマとしてやっていた。そういうところの精度をいま一度確認して、声をかけながらやるというのがチームとして大事かなと思う」

 さらには日本史上初のベスト8入りに向け、コスタリカ戦ではターンオーバーを行うことが濃厚。森保ジャパンは発足当初から親善試合で大幅にメンバーを入れ替え、今年に入っても6月シリーズ4試合、9月のドイツ遠征2試合でも先発を固定することはなく、戦術の浸透よりも選手層の拡大に最後まで取り組んできており、その成果が問われる一戦となりそうだ。

「そもそも能力の高い選手が集まっているのが代表チームだし、本当に強い気持ちを持ってこの大会に臨んでいる選手ばかりなので、スタートのメンバーが変わるとしても、途中交代で選手が変わったとしても、どの組み合わせも…というのは森保さんがずっとやってきたこと。23人呼んだら全とっかえでやるとか、組み合わせを変えたりというのは森保さんがやってきたことで、そのおかげで最終予選も怪我人が出たりいろんなことがあっても対応できた。今回もイランの7番が最終節に出場停止があるけど、うちも出場停止が今後出てきたとしてもチームで勝っていく、チーム力を高めるというのは、森保さんがいろんな思いがありながらも4年間ずっとやってきたこと。その継続してやってきた部分は、この大会が終わるまでしっかりやり続けたい」

 森保ジャパン発足以降、サガン鳥栖からポルティモネンセ、清水エスパルスと所属クラブが変わっても4年半にわたって正GKを担い続けてきた権田。ドイツ戦でも大会選定のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた守護神は、チームの積み重ねも自信にコスタリカ戦のゴールマウスに立とうとしている。

(取材・文 竹内達也)
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