[11.27 カタールW杯E組第2節 日本 0-1 コスタリカ アルラーヤン]

　後半開始からの途中出場で3バックの左に入り、W杯デビューを飾った日本代表DF伊藤洋輝(シュツットガルト)だったが、チームを勝利に導くことはできなかった。

　チーム全体でシュート2本に終わった前半を受け、ハーフタイムに出番が決まった。「ボールを持てていると感じたので、5-4-1で引かれた相手に対して自分がどうやって前進していけるかをイメージしていた」。前半途中から3バックにシステムを変更していた中、攻撃の役割を認識しながらピッチに立った。

　チーム全体が前がかりになっていた時間帯では、左サイドバックでプレーする際と同様の攻撃参加を見せる場面もあった。しかし、後半17分にMF三笘薫(ブライトン)が投入されて以降は相手の警戒が集まる中、左サイドの攻撃でなかなか脅威をもたらせず。伊藤のアクションや配球で三笘の武器を活かしたいところだったが、そのようなシーンは限定的だった。

　また守備面では「リスク管理はボールを持っている時はうまくいっていたと思うし、カウンターのピンチはそんなになかった」と手応えをのぞかせたが、失点シーンには悔いを残した。「麻也くんにつないだ形になったけど、大きくクリアするのか、リスクを負ってもつなぐのかはチームで話し合っていきたい」と改善を誓った。

　この敗戦により、グループリーグ突破の行方は最終節のスペイン戦に委ねられた。不完全燃焼のW杯デビューを終えた23歳は「結果が求められる世界なので、結果が出なければ何も意味がない。それは個人的にも思ってきた。何とかベスト16に向けて切り替えてやっていきたい」と切り替えの重要性を強調した。

(取材・文　竹内達也)

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