ブンデスリーガと欧州CLでの絶好調をひっさげ、初出場のカタールW杯ではグループリーグ初戦から2試合連続で先発出場。4-2-3-1のトップ下や、3バックにシステムチェンジした後はボランチやシャドーでも起用されている日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)がスペイン戦を2日後に控えた29日、報道陣の取材に対応し、「自分たちの結果次第で上に上がれる可能性が残っている。自分たちでどうにかできるチャンスがあるので、モノにできるようにやっていきたい」と覚悟を示した。

　スペインの映像はミーティングでもすでに見ているといい、「コンパクトな守備を続けて失点を0に抑えていれば、どんな相手でもチャンスは訪れる。自分たちはコンパクトに良い守備から良い攻撃に、というのをどれだけできるか」と、攻略法の土台となる部分について言及した。

　スペインの印象を聞かれると「もちろんテクニックがあって、常にボールを握りながら、という、みんなが思ってるようなスペインと変わらない」と言いながら、「それにプラスして今の(ルイス・エンリケ)監督になってから、取ってからの素早いショートカウンターっていうのも加わった」と指摘。「ボールを奪われてからの切り替えの部分は速いなと思うので、(日本が)ボールを奪った後は、早い判断でワンタッチ。ツータッチでプレーしないと」という絵を頭で描いた。

　W杯では「ミスが多い。自分に失望している」とまで言うが、「原因は自分でも考えたけど分からないけど、今はそんなに考えずに次の試合があるので」と、スペイン戦に集中している。

「ドイツ戦もコスタリカ戦もボールを奪ってから1つ目のパスがズレたりだとか、そういうのが今は多い。そこをうまく逆にできれば一気にひっくり返るシーンはたくさんあると思う。自信はある」。もどかしさを封印し、スペイン戦の勝利に向かって突き進む。

(取材・文　矢内由美子)

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