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ドイツ&スペインから同点弾の堂安律「僕は冗談抜きで優勝を目指している」

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勝利を喜ぶMF堂安律(フライブルク、写真右)

[12.1 カタールW杯E組第3節 日本 2-1 スペイン]

 日本代表の大逆転劇の口火を切ったのは、またしてもMF堂安律(フライブルク)のゴールだった。「ドイツ戦で得点はしたけど、ただのごっつぁんだろっていう人もいたし、うるせえなと思っていた」。今度はミドルレンジから左足で突き刺し、文句なしの一撃。「結果で黙らせられてよかった。今日くらいは賞賛してほしい」とニヤリと笑った。

 0-1で迎えた後半開始からMF久保建英に代わって右シャドーのポジションに入ると、わずか3分後のことだった。

 MF伊東純也がヘディングでつないだ浮き球を巧みに左足で収めると、代名詞のカットインから左足一閃。「なんであそこでフリーになったかわからないくらいフリーだった。あそこでフリーにすると堂安律は危ないんで」。力強く放ったシュートはGKウナイ・シモンの左手をかすめてゴールイン。昨夏の東京五輪で立ちはだかった守護神からのリベンジ弾に「それほど(コースが)コーナーに行ってないので。もっとすごいGKだと思ってました」と強気に語った。

 これで1-1の同点。引き分けでも勝ち抜けの可能性があり、前半同様に我慢の時間に持ち込む選択肢もあり得たが、堂安の頭には逆転しかなかった。

「同点じゃダメだという覚悟で試合に入っていた。1点取った後も喜んだけど、ドイツ戦みたいに笑顔を見せるような雰囲気は出していなかった」

 その言葉どおりに後半6分、再び右サイドでボールを受けた堂安は左足を警戒してきた相手に対し、縦への突破を選択。利き足ではない右足でシュート性のボールを送り込むと、これがMF三笘薫のラインギリギリでの折り返しを導き、MF田中碧のゴールにつながった。「チームとしてもう1点行くぞと示したつもりだった。そのとおりになってよかった」。電光石火の逆転劇は背番号8から生まれていた。

 その後は守備でも巧みなポジション取りとハードワークを続け、逃げ切りにも大きく貢献。「間違いなく言えるのはこの大会にかける思いは人一倍あった。悔しい思いをしていたぶん、俺からしたら必然かなと。悔しい思いをしていたぶん、少しくらい返ってこないと人生は不平等だなと思うのでよかった」。W杯という大舞台にかける思いでも違いを見せ、難敵連破の立役者となった。

 この勝利で決勝トーナメント首位通過を決め、森保ジャパン発足後から目標に掲げてきたベスト8に王手をかけた。それでも堂安は言い切った。「このグループを突破すれば僕が大会前に言っていた優勝というのをみなさんが信じてくれると思っていた。僕は冗談抜きで優勝を目指しているんで。やっとそれを皆さんが信じてくれるんじゃないかと思う」。

(取材・文 竹内達也)
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