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同点弾呼び込んだFW前田大然の鬼プレス「やっぱりハマる。うまくできた」

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日本代表FW前田大然(セルティック)

[12.1 カタールW杯E組第3節 日本 2-1 スペイン]

 前半は自重していたハイプレスを後半に解禁した日本代表はすぐに同点ゴールを生み出した。その呼び水となったのはドイツ戦(○2-1)以来2試合ぶりに1トップで先発したFW前田大然(セルティック)だった。

 0-1で迎えた後半3分だった。前田が狙いを定めたのは足元の技術に優れたGKで、ボールをつなぐことをつねに第一としているウナイ・シモン。前半にも一度、前田のプレスにもたもたする場面があり、その時は単発のプレスに対して落ち着いてボールを外に出されたが、今度は攻撃につながった。

 後半の日本はチームとしてハッキリ狙いを持ってプレスに行くことを決めていた。すると前田のチェーシングの圧力にGKシモンが蹴り上げたボールは距離が短くなり、伊東純也が相手と競って落としたボールを堂安が強烈なシュート。これが決まった。

「前半はあまり前から行かないでブロックを引いて守り、ブスケツ選手から起点を作られないようにということをチームとして意識してやっていた。後半は最初からプレス行くことになってチーム全体でプレスをかけられた。そうなった時はやっぱりハマる。うまくできた」。日本が誇る韋駄天は胸を張った。

 9月のドイツ遠征。アメリカとの国際親善試合で先発出場し、猛烈なプレスの連続で米国をきりきり舞いにさせ、2-0の勝利に貢献した。前田自身が打ったシュートは0本だったが、チームメートから「あれだけ追ってくれると相当助かる」「オプションになる」と歓迎され、森保一監督からも高い評価を受けた。日本がW杯で戦うためのひとつのスタイルを手に入れた試合だった。

 それから2カ月あまり。スペインという世界屈指の強豪を相手に、再び鬼プレスの威力を発揮した。
「ドイツ戦と同様に2点目を取らせなかったのが逆転できた要因だと思う。でも決勝トーナメントに行くと先に失点してしまうとやっぱり厳しい展開になると思う。簡単に逆にできないと思うので、そこは本当に反省しないといけない」。最後は冷静に総括しながら、スタジアムを後にした。

(取材・文 矢内由美子)
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