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スペインの決定機阻んだ権田修一「彰悟がついてきてくれた」「それができるのが麻也」「薫がブロックしてくれた」

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GK権田修一(清水)

[12.1 カタールW杯E組第3節 日本 2-1 スペイン ドーハ/ハリファ]

 2-1で迎えた後半45分、なんとか逃げ切りを狙う日本代表に絶体絶命のピンチが訪れた。中央に絞ったFWダニ・オルモがFWフェラン・トーレスとのワンツーで抜け出すと、ペナルティエリア内で右足一閃。しかし、ここで立ちはだかったのがGK権田修一(清水)だった。

 コスタリカ戦では終盤の失点で大きな批判が集まっていたが、その影響への不安を払拭させるような大仕事。それでも権田は浮かれることなく、「コスタリカ戦はその一本を防げなかったことでさんざん批判されたのでそこの一本を止めるのが勝つために必要だった。それができてよかった」と控えめに振り返った。

 一方、チームメートの貢献には饒舌だった。「あそこは彰悟がついてきていてくれたおかげ。あれでディフェンスがいないと厳しいけど、あれだけラインを割られてもディフェンスが対応してくれる状況だと、オルモ選手にしても僕のほうを見てしっかり狙い澄ますことは難しい。ギリギリのところで打ってくる感覚があったので落ち着いて対応できた」とDF谷口彰悟への感謝を語った。

 その思いは終盤のFWマルコ・アセンシオのミドルシュートを阻んだ場面も同様だった。「薫がブロックしてくれていた。あれだけ攻撃に特徴のある選手だけど、守備であれだけ頑張ってくれる。そのおかげであの一本しかなかったのがチームとしての勝因だと思う。あれが緩くなって何本も撃たれていたら何があったかわからない」と左ウイングバックの位置から守備に奔走していたMF三笘薫を称えた。

 またアセンシオのシュートは権田が弾いた後、DF吉田麻也が素早くクリア。「あそこで打たれましたとなると足が止まっちゃうけど、そこでカバーに入ってくれるのが麻也。中学時代から彼を知っているけど、そういう危機察知や守備範囲に(ロンドン)五輪でも助けられた」。この日はFWアルバロ・モラタとのマッチアップを繰り広げていた同い年への言葉は止まらなかった。

「麻也は正直、今日は相当キツいと思うんですよ。モラタと常に真ん中で1対1で、モラタがすごい動く選手なので、あそこで1対1で対応するって、過去の日本人CBであのミッションをできるのは絶対にいないと思う。それができるのが麻也。34歳になっても成長し続けていて、モラタのところを当たり前に潰しているのがすごいと思う」

 そうした周囲との連係もありながら、みんなで掴んだ決勝トーナメント行きの切符。権田は「もちろん嬉しいけど、勝ち続けないと意味がないというのも今回の大会ですごく感じた」とすでに気を引き締めていた。

「これで突破して、トーナメント一発目で負けたら元に戻っちゃうのが日本なので、何も言われないくらい勝ち続けないといけない。2大会連続でのベスト16進出は初なので、それは成し遂げられたけど、もう一つここで勝てるか、ここでまたベスト16でとなるのかはえらい違い」。そうテーマを掲げた権田はクロアチアとの決勝トーナメント1回戦に向けて「僕らが目指しているのはベスト8以上に行く、新しい景色を見ること。森保さんはずっとそこを言い続けているので、地に足をつけていきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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