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対戦相手のCBから感じた刺激…伊藤洋輝「突出した武器をあの大舞台で出せる」

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日本代表DF伊藤洋輝(シュツットガルト)

 苦いワールドカップデビューを経て、日本代表DF伊藤洋輝(シュツットガルト)が覚悟を固めていた。「この経験は必ずムダにならないし、忘れることはない。あらためて自分が今後どうなりたいかを再確認した上で、ブンデス再開まで時間があるのでまたやっていきたい」。まずは日常の戦いでさらに成長し、4年後の大舞台に帰ってくるつもりだ。

 伊藤はグループリーグ第2戦のコスタリカ戦で後半から途中出場。投入直後は左サイドバックとしての攻め上がりで存在感を見せていたが、チーム全体が引き分けを意識した試合運びをする中、攻撃の起点となることができなかった。試合後にはSNSなどを通じて激しいバッシングも受け、停滞感に包まれていた日本代表のスケープゴート役を背負わされた。

 それでも伊藤はひたむきに自身の現状と向き合い、対戦相手の振る舞いも見ながらその後の学びにつなげていた。刺激を受けたのはスペイン代表のDFパウ・トーレス、クロアチア代表のDFヨシュコ・グバルディオル。ともに攻撃のスキルを持ち合わせる左CBで、伊藤とはタイプの似ている選手だといえる。

「クロアチアのCBを見てもそうだし、スペインのパウ・トーレスを見ていてもそうだし、突出した武器をあの大舞台で出せる。メッシとかネイマールとか彼らはトップオブトップのプレイヤーだけど、同じポジションの選手から受ける刺激はたくさんあった。プレースタイルは違えど、突出した武器を一つ持っておかなければならないと感じた。それをこの大舞台で出せるのが本当の実力。それを身につけるためにやっていきたい」

 また日本代表は今大会、追い上げの時間で最終ラインのマンツーマンを受け入れ、リスクを負って攻めに出る場面をつくっていた。日本の武器でもある前線からのプレッシングもさることながら、かつては日本のウィークポイントとされてきたような守備陣の対人対応に信頼が置けないとできない戦術だった。

 伊藤は「バイエルンを見ていてもそうだけど、ボールを握るチームになるほど後ろは個の力で守るというのが経験としてある。もちろん個で守れるほうが攻撃に厚みも出るし、チームとしてもプラスになるので、個の力を身につけるところはより意識してやっていきたい」と決意を語った。

 2026年の北中米W杯は27歳。「大会の規模、大きさ、独特の雰囲気含めて、全サッカー選手が目指す舞台だというのはピッチに立ってあらためて思った。簡単に4年後というのは言えないけど、日々の積み重ねを続けていった結果が4年後につながる。まずはドイツで結果を残せるようにやっていきたい」。苦い経験を力に変えていく心構えはできている。

(取材・文 竹内達也)

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