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日常での努力誓った上田綺世、苦いW杯デビューも「得点に対するアプローチは変わらない」

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日本代表FW上田綺世(セルクル・ブルージュ)

 当落線上から生き残って迎えたカタールW杯だったが、45分間の出場機会でゴールを奪うことはできなかった。敗退決定から一夜明けた6日、報道陣の取材に応じた日本代表FW上田綺世(セルクル・ブルージュ)は「どんなに押し込まれても、どんなにボールが来なくても、一本のチャンスで決めれるFWは決められる。次のW杯を見据えた4年、自分のキャリアを通して常にトライしていきたい」と決意を新たにしていた。

 上田が出番を得たのはターンオーバーで臨んだコスタリカ戦(●0-1)。序盤はボールを収める働きを見せていたが、徐々に5バックからアグレッシブに飛び出してくる相手守備陣に苦しめられ、徐々にボールが足につかなくなっていった。途中からはほとんど見せ場を作ることができず、ハーフタイムに途中交代。その後は出番が訪れなかった。

 わずかなチャンスをモノにしたMF堂安律(フライブルク)とは対照的に、W杯による重圧にのみ込まれてしまったか。ところが上田は「雰囲気も場も重みもW杯は違うし、リーグ戦はまた次が必ず来るので、そういった点では多少は違うかもしれないけど、得点に対するアプローチは変わらない」と断言した。

「律はリーグ戦でも(スペイン戦と同様に)あそこでカットインしてシュートを打ったと思うし、(クロアチア戦の前田)大然くんもリーグ戦であそこにいたと思うし、(ドイツ戦の浅野)拓磨くんもあのシーンは狙っていたと思う。得点に対してできることはリーグ戦でやってないとパッと出るものではない。常に自分が積み上げてきたもの、自分の感覚、自分の自信から来るものだと思う。点の重みは違うし、緊張感、メンタリティーは変われど、得点に対する感覚は変わらない」

 今後もゴールを奪うため、どの局面でも自らのスタイルを磨き上げていく構えだ。

「チームとしても個人としてもうまくいくかいかないかは試合ごとにある。うまくいっていない試合は自分でもすぐにわかること。その中でも点を取る。押し込まれている中でどこにチャンスがあるかを常に考えながら、コンディションが悪かったり、疲労していても、いいところに居たり、自分がその局面を作れれば点を取れるというのが僕のFW論。可能性的に点を取れない試合はない。毎試合取れるわけではないけど、取れるのがベストだと思う。それを自分の中で見出す努力をしていきたい」

 そうした努力を積み上げるためには、日常の経験が重要。「強度が上がれば上がるほど、強度が低い中でプレーしていた時の得点の感覚はどんどん削ぎ落とされていって、そこで残ったものしか活きなくなってくる。そこで自分の新しい得点感覚、得点パターンを身につけていかないといけない。常にクラブやいろんな環境でプレーすることでそれを広げられると思う」。まずは所属クラブでの実績を重ね、4年後の大舞台に大きくなった姿で帰ってくるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

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