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元日本代表DF伊野波雅彦が現役引退、W杯決勝フランスvsアルゼンチン観戦で引き際を悟る「頭の中で整理できた」

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DF伊野波雅彦

 22シーズンまで関東サッカーリーグ1部の南葛SCに所属していた元日本代表DF伊野波雅彦(37)が自身のツイッターで現役引退を表明した。

 伊野波は阪南大を卒業後、2006年からFC東京に加入。08年に鹿島アントラーズに移籍し、11年夏にはクロアチア1部のハイドゥク・スプリト加入で海外挑戦も経験した。12年はヴィッセル神戸、13年はジュビロ磐田でプレーし、16年から神戸に復帰。19年から昨年までは横浜FCに所属していた。今年3月に南葛SCに加入していたが、11月には退団が発表されていた。

 日本代表には06年に初招集され、11年アジアカップ優勝に貢献。14年ブラジルW杯メンバーにも選出されていた。

 伊野波は自身のSNSで現役引退を告白。きっかけは現地で観戦したカタールW杯決勝のアルゼンチン代表対フランス代表だったようだ。「カタールの夕暮れ時の少しだけひんやりとした空気と、4年に1度の世界一をかけたスタジアムの熱狂を感じながら、頭の中ではっきりと整理できたことがあります。私、伊野波雅彦は2022年シーズンをもって引退することを決断しました」と伝えている。

「運良くW杯決勝を観戦する機会をいただき、フランスVSアルゼンチンの一戦をルサイルスタジアムで体感しました。今までならどんなレベルの試合でも、常に『この選手を自分ならどう止めるか』というプレーヤー目線での思考が働いていました」

「ただ、今回は1サポーターとして純粋に試合を楽しみ、世界屈指の選手の能力やチーム戦術に感嘆している自分がいました。それに気付いた時『あ、選手として引き際なんだ』と悟りました」

 縁のあるカタールの地で自身のキャリアを振り返りつつ、感謝の言葉も語る。

「その時々で私と向き合ってくれた多くの指導者の方々、勝利のために切磋琢磨したチームメート、土地土地で私を温かく迎え入れてくれた方々、サポーターの皆様、未だにお付き合いをさせていただいている方も多く、本当にお世話になりました」

「皆さんなくしては、私のサッカー人生は成り立ちません。皆さんの存在は、プロサッカー選手としての結果以上に私の人生にとっての最高の財産だと思います。本当にありがとうございました」

「今後はサッカーのみならず自分の視野を広げ、最終的にはサッカー界に恩返しするような活動ができればと考えております。既に地元宮崎で小中学生に向けたサッカー教室をスタートさせていますが、子どもたちや地元に還元する活動を活発化させたいと思います」

「長年にわたり、サッカー選手伊野波雅彦を支えていただき、ありがとうございました。これからの人生も皆様へのご恩を忘れることなく、歩みを進めていきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します!」

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