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U-20日本代表のバルサ17歳DF高橋仁胡「U-20W杯に出るために頑張る」、指揮官も太鼓判「日本の中でも本当に速い」

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DF高橋仁胡

 U-20日本代表は3日にAFC U20アジアカップウズベキスタン2023のグループリーグ初戦で中国と対戦する。17歳ながら飛び級選出となったDF高橋仁胡(バルセロナ・フベニールB)は2日のオンライン会見で「あしたは難しい試合になる。(松木)玖生が言っていたとおり、みんなでベストプレーをしたら勝てる」と意気込みを語った。

 今回のU-20日本代表メンバーでは唯一の海外組であり、飛び級で選出された最年少の17歳だ。この世代の代表では昨年5月のフランス・モーリスレベロトーナメント以来のメンバー入りで、昨年11月にはU-18日本代表としてスペイン遠征に参加していた。

 それでも冨樫剛一監督は、高橋の光る部分を語る。今大会のメンバー発表会見時には「戦術的で頭の回転がすばやく、体の反応ができていた。年下だけど、これだったら自分たちのチームの力になれるだろうということで選んだ」と選出理由を明かしていた。ポジションは左サイドバック。「左足の精度の高いボールは彼にとって最もすばらしい特徴。そういう部分がアジアの予選では必要になる」と評価ポイントを挙げていた。

 また昨秋のスペイン遠征から、今回ウズベキスタンでの練習でさらなる成長を確認している。冨樫監督は「リーグもあるのでプレーは成長の一途。特に、4局面のトランジションの部分でのスピード感が速い。もしかしたら日本の選手の中でも本当に速いと、トレーニングで感じます」とその才能を認めていた。

 高橋はオンライン会見にリラックスした表情で臨んだ。今回のU20アジア杯で準決勝まで勝ち進めば、5月のU-20W杯に出場できる。自身にとっても初の大舞台だが「小さいときからW杯に出たいと思っていた。それに出るために頑張ります」と決意を語る。

 父がアルゼンチン、母が日本の出身で、スペインで生まれ育った高橋は「最初にユニフォームを着たときはお母さんも泣いていた」と日の丸への思いを語る。「小さいときから日本のためにプレーしたいとお母さんに言っていた。日本代表のユニフォームを着たい。お母さんの喜ぶ姿を見たい。小さいときからそういう考えがあった」。

 昨年末のカタールW杯では、日本代表がスペイン代表を撃破した。複雑な心境かと思いきや「次の日は日本のユニフォームで行って、バルサのみんなに怒られた(笑)」と無邪気な笑顔を見せる。「やっぱり日本が勝ったからうれしかった」と改めて日本代表としての自覚を覗かせた。

 ほかのメンバーは全員学年が上になるが、昨年5月のモーリスレベロトーナメントから交流は続く。冨樫監督も「自分も様子を見ているところもありましたけど、U-18も含めて、意図的に機会を増やしていった。若年層でもあるので、あっという間に人間関係は作れている」と目を細める。高橋本人は「だいたいみんな仲良し」と語る中で、特に交流が深いメンバーにはFW北野颯太(C大阪)、DF菊地脩太(清水)、DF松田隼風(水戸)、MF山根陸(横浜FM)の名前を挙げていた。

 サイドバックとして、目指すプレースタイルにはバルセロナの先輩であるDFジョルディ・アルバ、そしてDF長友佑都(FC東京)の名前も。「長友選手もアルバもインテンシティがある。2人ともトップでヨーロッパでプレーしていた。そういう選手になりたい」。異色サイドバックは、アジアの舞台でいよいよ真価を見せる。

●AFC U20アジアカップウズベキスタン2023特集

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