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被カウンター対策、先発変更の可能性…初戦勝利のU-20日本代表はきょうアジア杯第2戦へ、キルギス戦のポイントは

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U-20日本代表がきょう第2戦へ

 5日、U-20日本代表はAFC U20アジアカップD組第2節・U-20キルギス代表戦に向けた前日練習を実施した。

 23名全員が元気に参加したトレーニングではキルギスとの初戦に向けての戦術を入念に確認──と思いきや、隣のグラウンドではそのキルギスが同時刻に練習を開始。「キルギスのスタッフも(グラウンドの割り当てに)怒っていました」(U-20日本代表スタッフ)という奇妙なシチュエーションでのトレーニングになったため、やれない練習も出てきてしまったようである。

 とはいえ、環境や状況に「左右されない」のはU-20日本代表が掲げるコンセプトの一つ。過剰に気にすることなく練習に打ち込むこととなった。

 第2戦の相手となるキルギスは、第1戦でU-20サウジアラビアと対戦して0-1と惜敗。やや不運に思える判定のPKによる一発を浴びた以外はサウジアラビアの攻勢に耐え切っており、「かなり守備の堅いチーム」(MF甲田英將=名古屋グランパス)というのが選手たちに共通する印象だ。

 MF山根陸(横浜F・マリノス)は「後ろに人数をかけてゴール前を固めて粘り強く守ってくるチームだなと思った」とキルギスの印象を語った上で、試合でのポイントについてこう語る。

「中国戦でもそうでしたけれど、攻めているときのリスク管理がすごく大事になってくると思う。キルギスには圧倒的な速さを持った選手もいるので、チーム全体であらためて(リスク管理について)共有しておかないといけないと思う」(山根)

 また冨樫監督はこうも語り、引き締める。

「このグループが混戦になりそうと言われていたのは、この世代のキルギスが強いチームだから。サウジアラビアとの試合でも(そうした強さが)観られた。前の選手はかなり速いし、カウンターが鋭い。中国よりもテクニカルでもある」(冨樫監督)

 その上で第2戦のポイントとして挙げたのは「まず普通にピッチに立てるかどうか」ということ。平常心でゲームに入れなかった初戦はある意味で仕方ない面もあるが、第2戦でもそうなってしまうようでは問題だ。まず立ち上がりから本来のチームパフォーマンスを出していく必要がある。

「自分たちが得意としている素早いリズム感や連動性というものをこの前の試合はなかなか出せなかった。2人目、3人目、4人目が関わっていく本来のプレーを求めたい」(冨樫監督)

 またもう一つのポイントは先発メンバーのセレクションだ。一般的な常道であれば、勝った第1戦のメンバーを踏襲することになるが、中2日の連戦が続くこと、第3戦の相手がサウジアラビアであり、準々決勝が大会最大の山場となることを思えば、違う選択肢も出てくる。

「自信を持って選んだ23人。その23人を選んだ理由が問われると思う。そこは他の国が持っていない日本の強みだとも思っている」

 指揮官は明言は避けつつも、フレッシュな選手もピッチに送り出すことを示唆する。それは「誰を出しても大丈夫だと思って選んでいる」からこそだろう。第1戦を勝ったからこそ大事になる第2戦は、日本時間6日19時に幕を開ける。

(取材・文 川端暁彦)
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