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「相手も強いけれど、勝てると思ってる」U-20日本代表DF高橋仁胡、バルサ育ちの飛び級17歳がアジア杯で掴んだ信頼

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DF高橋仁胡(左)とMF安部大晴(長崎)

「もう慣れました。このグラウンドが一番良い状態のグラウンドとはもちろん思わないけど、サッカーができるグラウンドなので。別にボールも動かせるし、そこはもう大丈夫」

 ウズベキスタンの芝について話を振ると、U-20日本代表DF高橋仁胡(FCバルセロナ)はそう言って笑った。最初はさすがに気にした様子もあったようだが、すっかり適応した様子で、実際の試合でも、苦にしている様子は見られない。

 生活面を含めて普段の環境とは大きなギャップがあるはずなのだが、そこを問題にしない強さを自然体で持っている。そんな様子にチームを率いるU-20日本代表の冨樫剛一監督も一目を置く。

「フットボールはどこであってもできるものだし、誰とでもできないといけないもの。『だから何?同じフットボールでしょ』という感覚を自然と持っているよね」

 周りの選手たちからも「二個下とは思えない。球際も負けないし、一人でもボールを運べる。すごく頼もしい」(DF田中隼人=柏レイソル)と、一緒に真剣勝負を戦う中で確実に信頼を勝ち取ってきた。

 実際、「ここに呼ばれて嬉しいけれど、嬉しいだけじゃなくて『戦いたい』と思ってるから」と高橋本人が語るように、技量の高さだけでなく、戦う姿勢の部分でも特別なものを見せているのは大きい。またバルセロナではウイングが張り出して「あまりSBが上がらない」戦術を採用しているため、「代表だとどんどん上がっていけるから楽しい」という充実感もあるようだ。準決勝に向けても「クロスとかからアシストしたい」と意気込む。

 対戦相手のU-20イラク代表については「(イラクの)前線はフィジカルで来る。上手いプレーヤーも多いし、絶対に簡単な試合にならないなと思った」と警戒しつつ、「難しい相手だけど、ちゃんと頑張れば大丈夫」とも強調する。

「やっぱりファイナルに行きたい。みんなで頑張って、優勝したい。相手も強いけれど、勝てると思ってる。だって日本はもっと良いチームだから。力を合わせれば、絶対勝てる」(高橋)

 15日に行われるイラクとの準決勝に向け、17歳の俊英SBは力強くそう言い切った。

(取材・文 川端暁彦)
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